2017年9月のニュース4:Pilot Researchの実施

2017年9月30日

Pilot Research研究グループによる以下の野外調査と室内実験が行われました。

1)野外調査

  • 9月2、9、16、23、24日:Nay Pyi Taw特別区のZeya Thiri、Pobba Thiri、Pyinmana、Dekhina Thiri、Ottaya Thiri 各TSに設置したトラップからの水稲害虫の回収と昆虫網による害虫の採集 (RB-03-1)。
  • 9月3日:Nay Pyi Taw特別区のPyinmana TSにおいて、野菜類の栽培管理に関する情報収集 (RB-01-1-3)。
  • 9月5-7日:Bago県のThanapin TSの深水地帯において、3ヶ月間育成した水稲苗の調査を行うとともに、現地で行われている特殊な移植栽培(茎切除移植)を実施(CR-04)。
  • 9月5-9日;Magway県、Nyaung Oo TSにおいて、農家への土地利用に関するインタビュー(CR-08)。
  • 9月11-21日:Magway県、Nyaung Oo TSにおいて、遺跡保存地域の土地利用に関する予備調査を実施(CR-08)。
  • 9月14日:Nay Pyi Taw特別区のPyinmana TSにおいて、水稲の管理方法と生育状況の調査を行うとともに、ドローンの飛行計画 (RB-01-1-2)。
  • 9月19-22日:Mandalay県のAung Lan TSにおいて、ゴマ栽培に関する予備調査を実施 (CR-01-2)。
  • 9月23日:Nay Pyi Taw特別区のPyinmana TSにおいて、灌漑水稲栽培地帯の稲のメイチュウ卵の採集とメイチュウ被害状況の調査を実施(RA02-2)。
  • 9月24-28日:Magway県、Nyaung Oo TSにおいて、遺跡保存地域の土地利用に関する調査を実施(CR-08)。
  • 9月26-27日:Bago県のThanapin TSの深水地帯において、特殊な移植栽培(茎切除移植)を行った苗の採集(CR-04)。
  • 9月30日,10月1日:Mandalay県、Kyaukse TSにおいて、マンゴーへの施肥試験を行うための試験地の設定(RC02-01)。

【画像】

YAU圃場での耐虫性検定用水稲品種・系統の育成(RA-02-2グループ)

【画像】

3ヶ月深水下で育成した水稲苗(CR-04グループ)

2)圃場・室内実験

  • RA-01-1-1(Plant Breeding、Physiology and Ecologyグループ)
    1月に田植えを行ったDAR のSeed Bank供与品種や各地で採集した在来稲品種、育種・生理・生態学科で育成してきた水稲品種(F6)、合計約100品種・系統の収量・収量構成要素の入力、玄米品質測定のための粒の粉砕が終了しました。
  • RA-01-1-2(Agronomyグループ)
    1月に田植えを行ったDARのSeed Bank供与品種や各地で採集した在来稲品種、育種・生理・生態学科で育成してきた水稲品種(F6)、合計約100品種・系統のうち、50の育成品種・系統並びに27の在来品種の収量形質、乾物生産関連形質の調査を継続実施しています(約80%終了)。
  • RA-01-2 (Soil and Water Scienceグループ)
    RA-01-1グループが収穫した種子の分譲を受け、品種・系統の耐塩性スクリーニングを行っています。
  • RA-02-1(Plant Pathologyグループ)
    Nay Pyi Taw特別区のZeya ThiriおよびPyinmana TSの水田から採集したイネの主要病害であるイモチ病菌、白葉枯病菌の培養、菌株標本の作製を継続実施。また、RA-01-1グループが収穫した水稲94品種・系統の耐病性検定のための栽培を行っています。
  • RA-02-2 (Entomology and Zoologyグループ)
    RA-01-1グループの収穫した水稲93品種・系統について、メイチュウ(Yellow stem borer)耐性検定のための栽培を水田並びにポットで行っています。
  • RA-03-1 (Agricultural Economicsグループ)
    調査結果を基に論文作成を継続しています。
  • RB-01-1-1 (Agronomyグループ)
    YangonのThonegwa TSで収集したマメ類の収量並びに栽培管理に関するデータ入力とマッピングを行いました。
  • RB-03-1(Entomology and Zoologyグループ)
    害虫警戒警報モデル作成に向けて、Nay Pyi Taw特別区に新たに設置した害虫トラップや捕虫網で採集した害虫の同定と個体数の調査を継続しています。
  • RC-01-1 (Agronomy) グループ
    採集貯蔵したゴマの貯蔵に伴う発芽率、発芽勢、色調、ECの変化などの調査を継続しています。
  • RC-02-2 (Plant Pathologyグループ)
    採集したマンゴー果実からの病原菌の培養を継続しています。
  • RC-02-3 (Entomology and Zoologyグループ)
    Mandalay県Myittha TSのMya Nadi Mango Orchardに設置したトラップからの昆虫の回収と同定作業を行っています。
  • CR-03 (Agricultural Economicsグループ)
    Mandalay県、Magway県での調査資料を基に論文の作成行っています。
  • CR-04 (A Plant Breeding、Physiology and Ecologyグループ)
    Bago県Thanapine TSの深水地帯の特殊な移植方法についての調査結果を基に論文の作成中。また、YAUのBreeding圃場のポンドで水位調整をして3ヶ月栽培した水稲4品種の移植時の苗の茎切断位置と生育・収量との関係に関する研究を開始。さらに、Bago県、Thanapin TSで採集した移植後3日〜15日の苗の生育調査を行いました。