PROFIA 2月のニュース

2017年2月28日

プロジェクト方針の見直し

プロジェクト開始(2016年3月)から約1年となる2月に、プロジェクトの活動方針の見直しを行った。プロジェクトの目的は、農家収益20%向上を実現する営農モデル構築と、効果の波及にある。2017年雨期(6月から)以降の活動の対象として、円借款事業BWIDパイロット地区から2地区(PyayとPaungde)を選定するとともに、従来対象としてきた圃場整備地区については土壌の回復と施設改善に向けたファシリテーションに重点を置く方針とした。この方針転換を受けて現在、C/Pや対象農家との協議を重ねている。

ブラックグラム(BG)優良種子栽培

2016年冬に南部3TSの対象農家に配布したBG種子(RS)の収穫が始まり、Zigon及びNattalinにて収量調査を実施した。また、TegonではBGの灌漑に理解を示した農家の圃場において筋播きと灌漑に関する比較栽培を実施した。この結果、全ての収穫が終了した訳ではないものの、筋播きと灌漑が有効であることが確認されつつある。一方、本邦調達を行ったBG用脱粒機・選別機は、BG種子に対応するよう調整中で、今後Paungde及びZigonのDOA-TS事務所に設置し、3月の選別作業に備える。選別した種子(CS)の一部はプロジェクトで保管し、2017年冬作における活動につなげる。

ゴマ試験栽培

2017年夏期作では、Pyayにて夏イネから夏ゴマへの転換支援を開始した。支援は圃場整備地区内に農地を所有する対象農家4名の協力を得て、1)耕耘方法(深耕)、2)肥培管理(リンの施用)、3)播種方法(筋撒き・散播)、4)品種の4点について、比較栽培を実施中である。ゴマの灌漑は農家にとって未経験であり、フィールドでは灌漑方法やタイミングについて試行錯誤が続いている。

ポストハーベスト活動

3月の竣工・開所式に向けて、DOAバゴー西部事務所の敷地内に穀物検査ラボの工事が進行中である。このラボは、品質に対する農家・精米業者・流通業者の認識を高め、優良種子から生産されたコメやマメが適正な価格を得ていくための、ポストハーベスト・グループによる支援の拠点となる。

WUG設立支援

BWID/IWUMDとの連携の下、今月は特にThegonのLCAに位置する取水口掛かりの水利用者に対してWUG設立支援を実施した。LCAでは今後のWUA設立までは相当の時間を要すると考えられることから、BWIDパイロット地区におけるWUAに類似する組織を一時的に設立することを農家と協議中である。