病院の再建を通した保健衛生サービスの強化−被災したアンピパル病院の再建工事開始!−

2016年9月7日

クイックインパクトプロジェクト(QIPs)では、社会的弱者の生活の復興に寄与すべく、地域の保健衛生サービス確保を主な方針の一つとしています。その方針に沿った活動の一つとして、ゴルカ郡のアンピパル病院の外来診療施設を再建する事業の実施準備を進めてきました。

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施設建設工事の開札の様子

アンピパル病院は、外来診療や手術、定期健診、各種検査、ワクチン投与、長期入院患者の治療を行っており、ゴルカ郡の地域病院として重要な役割を担っています。また、帝王切開などの緊急腹部手術に対応する24時間緊急サービスを行っており、近接する郡からも患者が訪れています。

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起工式の様子

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起工式の様子

2015年4月の大震災により、この病院の石積み造の外来診療部門建物の壁に大きなひびが入り薬局部門は半壊しました。再び地震が起きた場合、建物が倒壊する危険性が高まっており、安全かつ適切な保健衛生サービスを提供できる施設の整備が緊急の課題の一つでした。

そこで、QIPsでは、診察室、X線室、歯科室等を含む耐震性の高い外来診療部門建物を再建し、医療サービスの充実を図り、地域全体での社会サービスの向上を目指し活動しています。

病院関係者と再建計画について度重なる検討を行い、詳細設計を終え、2016年7月28日には建設現場にて工事の安全を祈願して起工式を行いました。当日は、保健省代表者、病院のあるパルンタール市代表者をはじめとしたアンピパル病院関係者、その他大勢の関係者に参加いただき、JICAネパール事務所、本プロジェクト代表者も参加しました。

式典では、保健省や病院関係者およびJICAネパール事務所からのスピーチで、病院再建への強い願い、再建への期待が話されました。地域に密着した病院であることから、地元住民の期待は熱く、ようやく再建のスタートラインに立てたことを、病院関係者は喜んでいました。工事完了への期待が膨らむ病院関係者の姿は、とても印象深いものでした。
再建工事は、2016年7月28日より開始し、2017年7月の完成を目標に作業を進めていきます。

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正面玄関の予想図

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緊急患者受け入れ玄関予想図