国連気候変動枠組条約第20回締約国会議(COP20)参加

2014年12月14日

2014年12月1日〜14日

「気候変動対策のためのパプアニューギニア(PNG)森林資源情報管理システムの活用に関する能力向上プロジェクト」では、2014年12月1日から12月14日までペルー国リマにおいて開催された国連気候変動枠組条約第20回締約国会議(COP20)に、プロジェクトのカウンターパート機関(PNG森林公社)から2名、日本人専門家チームから2名の合計4名が、PNG国の政府代表団のメンバーとして参加しました。

PNG森林公社は、気候変動開発室が担当する多国間交渉を、これまでのJICAプロジェクトの支援の成果にも基づき、技術的にサポートする立場で参加しました。先行プロジェクトでもCOPのサイドイベントに参加した経験はありましたが、今回のCOP20のようにPNG森林公社がCOPのフォーカルポイントである気候変動開発室を積極的に支援する形で参加したのは初めてであり、PNG国としての気候変動枠組交渉に向けて有意義なCOPとなりました。

サイドイベントでは、プロジェクトの成果の普及・広報活動として、4つのイベントにおいて発表を行いました。
(1)JICAペルー事務所およびペルー環境省が開催した一般公開イベントでは、森林情報の森林保全への活用について、
(2)(一財)リモート・センシング技術センター(RESTEC)が開催したイベントでは、リモートセンシングによる炭素蓄積量の推定と森林劣化の解析に関する成果と課題について、
(3)UN-REDDとコンゴ民主共和国が開催したイベントでは、REDD+のワルシャワ枠組に関するPNG国の進捗状況について、
(4)JICAとインドネシア林業省が開催したイベントでは、PNGにおける二国間の支援(JICA)と多国間の支援(UN-REDD)の連携について、報告を行いました。

政府代表団としては、プロジェクト成果に基づく多国間交渉への貢献や普及・広報活動としての成果があった一方で、PNG国としての交渉の対処方針が事前に関係機関と十分に協議・合意されていない点など、今後PNG国として国際報告や削減目標を準備していく上での課題も強く認識される機会となり、次回COP21に向けてPNG森林公社およびJICAプロジェクトとしても積極的に貢献していくことの必要性が確認されました。

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12月1日 気候変動フェリア(JICA)
森林保全モニタリング報告

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12月6日 コンゴ民国サイドイベント(UN-REDD)
ワルシャワ枠組とPNG国の進捗報告

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12月4日 MRVイベント(RESTEC)
リモートセンシングによる炭素蓄積量の推定と森林劣化の解析に関する報告

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12月8日 インドネシアパビリオン(JICA)
PNG国マルチ支援との連携の事例報告