スーダンにおける新型コロナウイルス感染症対策のための追加支援-持続的な水供給を目指し、水道事業体へ各種機材を提供-

2020年10月22日

JICAは、スーダンにおける技術協力プロジェクト「州水公社運営・維持管理能力強化プロジェクト」において、10月22日に新型コロナウイルス感染症対策を含む各種機材の引き渡しを行いました。

スーダン国では新型コロナウイルス感染拡大による影響の他、急激な物価上昇に伴う経済危機や、ナイル川洪水により50万人以上の人々が避難生活を強いられる生活を続けています。こうした状況の中、市民への安全な飲料水の供給を使命とする州水公社は、資機材の高騰や水道料金徴収の停滞等の大きな経営課題に直面しています。
これらの課題を抱える州水公社を支援するため、本プロジェクトでは塩素剤や浄水用凝集剤、発電機、管網維持管理用の融着機、排泥ポンプ等を調達し、ハルツーム州、白ナイル州、ナイル州、カッサラ州の各州水公社に引き渡しを行いました。
今回引き渡された機材は、浄水場での安全な水の供給とともに、配水管ネットワークの修理や新設に使われ、安全な水がより多くの住民に供給されることに寄与します。

機材引き渡し式では、灌漑・水資源省飲料水・衛生局(DWSU)のヒシャム総裁及び、財務・経済計画省対外金融課のアブデラッティ局長が出席し、日本側からは在スーダン日本国大使館の服部大使やJICAスーダン事務所の高橋所長が出席しました。
式典の冒頭挨拶では、DWSUのヒシャム総裁が、水分野で直面している課題克服へのJICAの貢献に感謝の意を述べました。

安全な水の供給は、人々が健康に生活していく上で最も必要となるものだけではなく、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために手洗いをする上でも非常に重要です。
JICAは今後も新型コロナウイルス対策の支援、及びスーダンにおける安全な水の持続的な供給の実現に取り組んでいきます。

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機材引き渡し証明書への署名後の記念写真撮影。写真左から白ナイル州水公社エルファティ総裁、DWSUヒシャム総裁、在スーダン日本国大使館服部大使、JICAスーダン事務所高橋所長

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式典で引き渡された機材(一部)

【画像】参加者代表による集合写真