(1)メコン地域における人身取引対策分野の現状と課題
経済や情報の急速なグローバル化に伴い人々の移動が活発化する中で、人身取引は国境を越えた各国共通の深刻な問題となっている。
メコン地域(タイ、カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムおよび中国南部)における人身取引の流れには、域外へのもの、中国南部へのもの等があるが、特にタイは、経済発展に伴い、建設業、水産業、水産加工業、性産業を含め安価な労働力への膨大な需要があり、これらを背景として、地域内の人身取引被害者(Victims of Trafficking:VOT)の到達国となっている。また、カンボジア、ミャ…