日本の医療保険制度や社会保障制度を学ぶ研修をタイで実施

2018年7月4日

タイ国保健省、国民医療保障機構(NHSO)、JICA及び当プロジェクトは、日本の医療保険制度や社会保障制度を学ぶためのワークショップを、5月13日~5月15日の3日間、タイのバンコク郊外で開催しました。日本の研究者などの講師8名を迎え、タイの政府機関職員など約100名が参加して行われました。

ワークショップは、6月17日から22日にかけ実施される予定の日本の診療報酬制度を学ぶ研修の準備として、日本のユニバーサルヘルスカバレッジの根幹となっている医療保険制度及び社会保障制度全般を学ぶことを目的としました。左記の研修の参加予定者を始め、日本の医療や社会保障制度に関心を持つタイの政府関係者が参加し、講義、グループワーク、パネルディスカッションなどを通じ、精緻かつ活発な議論が展開されました。

ワークショップのプログラムでは、日本の保健医療システムの概要や課題に始まり、中央社会保険医療協議会(中医協)の役割、診療報酬制度の概要などを学ぶとともに、医療経済の観点から日本の医療制度が抱える課題についても議論を行いました。また、最先端の研究成果を踏まえ、医療の質を改善するための新たな取り組みについても紹介されました。

本ワークショップは、6月の研修に参加する関係者にとって、日本の医療保険制度概要及び医療経済に関する知識の強化に資するとともに、近年の医療費の増加に対し危機感を感じる政府関係者にとって、タイのユニバーサルヘルスカバレッジの将来を考えるための貴重な機会になりました。当プロジェクトは、本ワークショップのプログラム立案と実施、日本人リソースパーソンの投入、日本の経験・知見の共有などを通じて、参加したタイ政府関係者の能力強化に貢献しました。

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