コロナ禍による休校中の遠隔授業の実践-ナカワ職業訓練短大新人教員の自発的な取り組み-

2020年7月8日

新型コロナウィルス(COVID-19)感染拡大防止対策として、ウガンダでも3月下旬からロックダウンの措置が取られました。5月下旬から段階的な制限緩和も進められていますが、今も本プロジェクトのカウンターパート機関であるナカワ職業訓練短大(NVTC)も含め、国内の全ての学校の閉鎖が続いています。

こうした中、現地からの連絡によれば、NVTCの教員らも知恵を絞り、休校中でも学生の学びを途切れさせないために、遠隔授業について試行錯誤しています。そのうち電子科のKawesa先生は自主的にGoogle classroom mobile appを活用し、学生達と教材の共有、チャットによる質疑応答、宿題の管理など積極的に取り組んでいるとの報告がありました。そこで、Kawesa先生にインタビューしてみました。

ロックダウン中、どのように遠隔授業を行いましたか?

Kawesa先生:まずはモジュールに基づいた特定のテーマを作り、それに関する教材を携帯電話のアプリ(Google classroom mobile app)を使って学生に送付します。学生は、受け取った教材で自習します。次に、学生からの質問を受け付け、みんなでチャットし、学生自らが答えを見つけていくようにしました。内容が複雑になると、学生に電話して、直接説明するように心がけました。

遠隔授業を試してみた感想は?

Kawesa先生:主な成果は、送った宿題を学生の半分が締切前にやり遂げGoogle classroom mobile appを使って提出してくれたことです。そのため、採点も容易に行うことができ、彼らの演習の結果もGoogle driveに保存できました。他方、宿題として出した演習の結果は予想したほど良くなく合格点を取れた学生が少なかったのが課題です。

Kawesa先生は、2019年7月及び2020年2月~3月に実施されたJICA運営指導調査団員による電気科ディプロマの教員研修に参加し、非常に意欲的に知識・技能習得に取り組むなど、今後の活躍が期待されています。研修で取り組んだ教材作成を、遠隔授業でもそのノウハウを活かそうとしているKawesa先生の自発的な行動は学科を超えて、先輩教員や同僚達にも刺激になっているようです。

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教員研修で熱心に菅原団員の指導を受けるKawesa先生(左側前方)

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教員研修で同僚と教え合うKawesa先生(左側)

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Google classroomで使用する教材の一例