41.病害防除システムの開発による高品質マンゴー生産のために

2023年3月13日

メコンデルタのドンタップ省ではマンゴー生産が盛んですが、これまで使用されてきた殺菌剤に耐性菌が現れたことに加え、気候変動による生育環境の変化による植物病原菌の生息域の拡大が、その生産に甚大な被害をもたらしています。そこで、本プロジェクトの社会実装モデルNo.2は、マンゴー生産の被害拡大を防ぎ、付加価値の高いマンゴーの生産性を向上させる病害防除法や施肥技術の改善法の構築を実施します。具体的には、新たな殺菌剤を使用した防除法を検討し、新たに出現してきた複数のマンゴー病原菌の同定を行い、その駆除に適用可能な殺菌剤や生物防除資材の施法も検討、更に、有機肥料、無機肥料の施法を駆使することで、マンゴー植物体の育成方法の改善を図り、収穫果実を高品質化する栽培技術を確立します。

【画像】ドンタップ省の位置

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ドンタップ省のマンゴー生産農家を訪問した東京農工大・森山先生(中央)と同大学修士1年生の後藤君(左から2人目)

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病害虫被害を防止し色づきをよくするため袋がけして栽培されるマンゴー

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ドンタップ省などで採集した植物病原菌の解析準備

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遠心分離機で植物病原菌の殺菌剤耐性を変化させうるウイルス遺伝子を抽出

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ウイルス遺伝子の更なる解析のために植物病原菌を増殖させるための培養培地づくり