ZIM-SHEPプロジェクトニュースvol.9「ジェンダー研修」

2020年12月18日

2020年12月15日~18日、市場志向型農業振興プロジェクトの第2バッチの対象州(注1)であるマショナランド・イースト州にてジェンダー講師研修と農家を対象としたジェンダー研修を行いました。

ZIM-SHEPのジェンダー研修では、農業経営における男女相互の役割の理解の促進と、男女の研修参加を得ることにより、夫婦・家族が経営のパートナーとなり、農家経営の効率化を図ることなどを目的に実施しています。

研修では、活動プロファイル分析、アクセス/コントロール分析、生活時間帯分析などの演習を通じて、男性・女性のグループに分かれてお互いの結果を発表し合い、可視化することで、課題やニーズに気づきを与える活動を、参加者の主体的な参加を促すかたちで実施します。

研修に参加した農家は、『研修に参加する前は、自分一人で作付けする作物や、販売方法を決めることがほとんどだったが、研修を通じ、夫と妻の両者で意思決定をすることの重要性を学んだ』と話していました。また、男性参加者は、『妻の家事労働を軽減することで、畑仕事などの生産活動により多くの時間を使えるよう手助けする』と語りました。これらは農業の生産性の向上、また、彼らの農業経営の収益を向上させることにつながります。さらに経営上の意思決定を共に行うことは、営農改善にもつながると考えられます。普及員たちにとって、ジェンダー研修を行うことは今回が初めてでした。今回の研修での気づきは、これから行うSHEPの研修にジェンダーの視点を取り込み、より効果的な研修を実施するために役立てていきます。

(注1)ZIM-SHEPでは、活動の対象となる8州を第1バッチから第4バッチまで2州ずつのグループに分け、研修をそれぞれのバッチごとに段階的に実施している。

【画像】

ジェンダー講師研修の様子