\9月17日は世界患者安全デー/

2023.09.15

~草の根技術協力事業~ネパールの病院で難聴者が安心して医療サービスを利用できるように、「意思疎通支援体制」を構築することを目指しています!

難聴者と医療関係者の「意思疎通支援体制」の構築に向けて!

ネパールの首都で最大の都市であるカトマンズ。ヒマラヤ登山の玄関であるため多くの登山家が一度は足を止める場所。カトマンズ盆地はユネスコの世界遺産に登録されており、美しい建築や精巧な彫刻、工芸や絵画など、芸術性の高い場所でもあります。
ネパールの聴覚障害者はとても多く人口比15.45%です。難聴者は補聴器や人工内耳装着状態でも音声を100%認識するのは難しく意志疎通が困難な状況ですが、周囲が理解するのは難しく、しばしば社会に取り残されてしまいます。
聴覚障害を持つ方が自立して難聴やその他の病気の治療において医療サービスを利用するためには、聞こえの保障、及び意思疎通手段の確保が不可欠です。しかし、ネパールの医療機関には現在ほとんどサポート体制が存在していません。そこで、本事業では一般社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会(以下、全難聴)とネパール難聴者・失聴者協会が連携して、病院での「意思疎通支援体制」を構築し、聴覚障害を持つ方が医師や看護師の話を理解し納得して治療を進められる状態を作ることを目指します。

プロジェクトメンバーの集合写真

“耳マーク”をご存知ですか?

2023年3月、全難聴がネパールへ渡航し、医療現場における「意志疎通支援マニュアル」や「耳マーク」の作成に向けて、病院関係者とワークショップを開催しました。
耳マークは、耳が不自由なことを表すと同時に、聞こえない人・聞こえにくい人への配慮を表すマークです。ワークショップでは「耳マーク」について活発に議論されました。今後、ネパールの環境、習慣に合わせたオリジナルのマークを作成する予定です。また意志疎通支援マニュアルも医療現場で活用しやすいものを考案しています。本プロジェクトのマネージャーは「日本にあるものをそのまま導入するのではなく、ネパールの国の状況に合わせて工夫することが大切です。」と、お話しして下さいました。
ワークショップの様子はネパール国営テレビのニュースやWebニュースにも取り上げられ、ネパールでも注目されている様子が伺えました。
「障害」の原因は個人ではなく社会(環境や人々)にあるという視点が大切だと言われています。本プロジェクトではマニュアルや耳マークを作成し環境を整え、また病院関係者の意思疎通支援の指導を実施し、難聴者に対する意思疎通支援のサービスを提供できるよう取り組んでいきます。

ワークショップの様子。日本語とネパール語の文字通訳付

ワークショップの様子がWebニュースに!

「耳マーク」オリジナルマークを考案中!

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