よりよい県農業開発計画作りと事業実施体制作り支援プロジェクト

Technical Cooperation in Strengthening the Backstopping Capacities for the DADP Planning and Implementation

終了案件

国名
タンザニア
事業
技術協力
課題
農業開発/農村開発、貧困削減
協力期間
2009年3月~2012年3月

プロジェクト紹介

様々な機関による援助協調が進むタンザニア。農業分野に関心を持つドナーと同国政府が協議を重ねて策定した「農業セクター開発戦略」と「農業セクター開発プログラム」に基づいて、地方分権化の流れの中で県単位での農業開発が進められていました。この協力では、各県の農業開発計画が農民や市場のニーズに応え、しかも政策全体とも合致したものとなるよう、県を支援する州および中央政府機関の能力強化を通じて効果的な農業開発計画の策定と実施モニタリング体制の改善を支援しました。

協力地域地図

よりよい県農業開発計画作りと事業実施体制作り支援プロジェクトの協力地域の地図

事業評価

協力現場の写真

  • 県農業開発計画を推進する作業部会の会合 年間活動計画の策定/日本人専門家は、県の農業開発計画の策定・実施を推進する作業部会(中央政府職員から構成される)のメンバーとして、各種会合に参加します。写真では、県や州(県を取りまとめる役にある)に対する支援活動の年間計画を策定しています。 

  • 県農業開発計画に対する質的評価 評価項目に基づき点数付け/毎年、中央政府は州政府と協力して、県農業開発計画の質的な評価を行っています。評価では、県から提出された計画書を吟味し、交付金の使い方等について中央からの指示が守られているか、各事業に妥当性があるのか等を確認しています。決められた評価項目に基づき、点数付けを行い、計画の質を判断するとともに、各県に評価結果をフィードバックします。 

  • 県農業開発計画策定支援 村人との協議(キバハ県)/県農業開発計画は、村人のニーズに基づいて策定されます。 写真では、キャッサバの新規導入にあたり開墾地の確認や受益者負担について、県職員が村人と協議しています。中央で灰色のシャツを着て立っている人が受益者団体の代表です。 

  • CP本邦研修 沖縄県女性グループとの交流/カウンターパート研修では、沖縄県を訪問しました。JAおきなわ豊見城支店女性グループの農産物加工事業を視察し、意見交換を行いました。サーターアンダーギーの作り方に興味津々です。 

  • 県訪問 CPによる農民グループ訪問 インタビュー(キバハ県)/カウンターパートによる県農業開発事業の現場視察。キバハ県で実施されているコミュニティ・レベルの苗木生産事業の成果や課題について、カウンターパートが住民グループに対してインタビューをしています。本プロジェクトでは、県またはコミュニティ・レベルの事業計画作りだけではなく、事業の成果に係るデータの収集・集計・分析を支援しています。 

  • 県訪問 CPによる農民グループ訪問 インタビュー(キロサ県)/カウンターパートによる県農業開発事業の現場視察。キロサ県の灌漑施設整備について受益者にインタビューを行いました。灌漑面積が増えコメの収量が増加した等の成果が確認されました。一方で、牧畜民と水を巡って争いが起きている等の問題も報告され、対策が協議されました。 

  • 県訪問 CPによる農民グループ訪問 牛耕機保管状況確認(ムボメロ県)/カウンターパートによる県農業開発事業の現場視察。ムボメロ県では、県農業開発計画の交付金で、牛耕機具を購入しました。カウンターパート(中央政府職員)は、保管状況等をチェックします。機材が有効かつ持続的に使われているかは、県農業開発計画の実施において、重要な課題です。 

  • 県農業開発計画の実施 家畜薬液槽(ンゼガ県)/ンゼガ県農業開発計画の一環で、建設した家畜薬液槽(Dip Tank)。写真は、薬液槽からあがってきた牛たち。屋根のある小屋の中に、牛が浸かるお風呂みたいな槽があります。家畜の病気を予防するための家畜薬液槽の建設は、住民からの要望が多い事業の一つです。薬液に使う費用は、住民グループが自ら負担することもあります。 

  • 県農業開発計画の実施 灌漑整備(キロサ県)/キロサ県農業開発計画の一環で、整備した灌漑施設。灌漑開発は、国の農業開発プログラムにおいて最も重要なテーマ。住民のニーズも高い。その一方、県レベルの灌漑技術者の増加や技術的能力の向上が今後の課題です。我が国は灌漑開発支援も行っており、本プロジェクトでも適宜連携を推進しています。 

  • 県農業開発計画の実施 耕運機購入(コングワ県)/コングワ県農業開発計画の一環で、購入した耕運機。農地面積が広大で、マンパワーに限界があるタンザニアでは、強い味方。住民たちもどこか誇らしげな様子。今後は、維持管理が重要な課題となります。 

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