トンレサップ西部地域農業生産性向上プロジェクト

Agricultural Productivity Promotion Project in West Tonle Sap

終了案件

国名
カンボジア
事業
技術協力
課題
農業開発/農村開発
協力期間
2010年10月~2015年3月

プロジェクト紹介

20パーセントの人口が貧困層に属している(世界銀行、2008年)カンボジアでは、人口の60パーセント以上が農業に従事しています(カンボジア農林水産省、2008年)。安定的な経済発展のためには、農業技術の導入による農産物の生産性の向上が重要課題となっていました。この協力では、バッタンバン州、コンポンチュナン州、プルサット州を対象に、技術の普及と定着、インディカ米の流通促進による収入向上に結び付く仕組み作りを支援しました。これにより、対象地域において、農家の生産性・所得の向上に寄与しました。

協力地域地図

トンレサップ西部地域農業生産性向上プロジェクトの協力地域の地図

事業評価

協力現場の写真

  • プロジェクトチームのメンバー。長期専門家(4名)の支援のもと、対象地域(バッタンバン州・コンポンチュナン州・プルサット州)の州農業局職員(9名)と農業普及員(26名)がインディカ米を中心とした農業技術の普及活動に取り組んでいる。 

  • プロジェクトの研修を通じてインディカ米の生育調査の方法を学ぶ農業普及員。プロジェクトでは、農家への技術指導・普及を担う農業普及員自身の技術力の向上も必要とされている。 

  • 農民圃場学校(ファーマーズ・フィールド・スクール、以下FFS)。農家の稲作生産技術の改善のため、プロジェクトは対象地域の各地に88ヵ所(2013年)のデモンストレーション圃場(デモ農家)を設け、栽培期間中計5セッションから構成されるFFSによる研修を農家向けに実施している。FFSでは、プロジェクト専門家の支援のもと、プロジェクトチームメンバーである農業普及員及び州農業局職員が講師役を務めている。 

  • FFSにて、参加農家は実習を通じて移植栽培(条植え)の方法を学ぶ。 

  • 農家では播種前の種籾の塩水選(プロジェクトでは窒素溶液を使用)や温湯消毒方法などの種子処理技術を初めて学ぶ。 

  • プロジェクトでは移植(条植え)方式のみならず、地域の降雨条件や農家の労働力等を勘案し牽引型の播種機による直播栽培技術の指導も行っている。 

  • プロジェクトの側面支援を受けながら収穫物の販売を行うデモ農家。 

  • 種子生産農家グループの種子保管倉庫。プロジェクトが資材・工事費を負担し、農家が労働作業を負担するコストシェアリングによって建設された。 

  • プロジェクトの指導のもと、収穫、乾燥、選別処理した種子籾の最終チェックを行う種子生産農家グループ。 

  • 第一回合同調整委員会(2012年1月)の模様。議長を務めるH.E.サンバンティ政務次官補(中央)と鈴木JICAカンボジア事務所所長(右)。 

関連情報