【大学行事/イベント等】E-JUST開学5周年記念国際カンファレンス開催
2010年2月のE-JUST開学から5周年を迎えたことを記念し、2015年5月19日(火)から21日(木)の3日間、アレキサンドリア図書館において、 E-JUST主催、エル・シーシー・エジプト大統領賛助によるE-JUST5周年記念国際カンファレンスが開催されました。
本カンファレンスは、「アフリカ・中東の高等教育を如何に推進していくか」を議論することに加え、E-JUSTの過去5年間の研究・教育の成果及び産業界との連携事例の発表をテーマにして、同地域や欧州の大学学長や研究者、エジプト国内の大学及び産業界、JICAの高等教育プロジェクト関係者らを集めて、発表・討議されました。
初日の19日には、E-JUST理事である白井元早稲田大学総長による日本の高等教育の概要に関する記念講演、2日目の20日には、本会議冒頭のJICA小寺理事によるJICAの高等教育セクター支援に係る講演に続き、アフリカや中東、ヨーロッパの大学学長や研究者による工学系高等教育の取組みやEUがサポートする中東やアフリカに向けての高等教育への支援の方法論・実例が紹介されるとともに、JICAが長年にわたり支援してきたケニアのジョモ・ケニアッタ農工大学のイムブガ学長はアフリカの工学教育の発展と課題について講演されました。午後のセッションではJICAの高等教育プロジェクト、日本科学技術振興機構(JST)のアフリカにおけるプロジェクトの事例が紹介され、マレーシア日本国際工科院のルビア院長、アセアン工科系高等教育ネットワークプロジェクトの渡辺副チーフアドバイザー、アフリカ型イノベーション振興・JKUAT/PAU/AUネットワークプロジェクトの角田チーフアドバイザーがJICAプロジェクトの内容や成果をヨーロッパ、中東、アフリカの関係者に紹介しました。最終日21日には、東京工業大学田中教授による基調講演「日本における技術移転機関の設立と運営の経験 産業発展のための大学と産業協働-」に続き、E-JUST全8専攻科の教員・学生・産業界のパートナーによる過去5年間の研究・教育の成果及び産業界との連携事例が発表されました。3日間のカンファレンスで合計約350名の参加者が集まり、大変活発な議論が交わされました。
本プロジェクトは、プロジェクトの枠組みの中で「E-JUSTと産業及び社会との良好な関係がはぐくまれる」ことが成果のひとつとして位置づけられています。そして、その成果を測る指標として、「E-JUSTの各専攻科が企業等と共同研究を実施すること」や「研究成果を一般に発信する行事を毎年実施すること」等が設定されています。今回のカンファレンスでは、E-JUSTの過去5年間の研究や産業界との連携事例として、Pharco社(製薬会社)との共同研究やE-JUSTによるEl Araby社(家電メーカー)の生産ライン改善の共同研究等について発表されるなど、E-JUSTの研究が地元企業に活かされ、産業界や地域との良好な関係が育まれていることがエジプト内外で認識されました。また、ケニアやマレーシアなど、他のJICAの高等教育プロジェクト関係者にも参加頂いたことで、今後、E-JUSTとケニアやマレーシアの大学との共同研究や学生・教員の交流などが促進されることも期待されています。
- 1 . カンファレンス名称:E-JUST International Conference on Innovative Engineering For the Promotion of Higher Education in Middle-East and Africa-
- 2 . 期間:2015年5月19日(火)から5月21日(木)
- 3 . 場所:アレキサンドリア図書館(Bibliotheca Alexandrina、Lecture Hall及びAuditorium)
- 4 . 主なプログラム内容
5月19日(火) | E-JUST5周年記念講演「日本の高等教育の概要」(白井克彦E-JUST理事、早稲田大学元総長、放送大学学園理事長) |
5月20日(水) |
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5月21日(木) |
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- JICAアフリカ型イノベーション振興・JKUAT/PAU/AUネットワークプロジェクト
- JICAマレーシア日本国際工科院整備
- JICAアセアン工学系高等教育ネットワークプロジェクト フェーズ3
エルゴハリ学長による開会の挨拶
白井元早大総長による記念講演
活発な議論が行われた
ジョモ・ケニヤッタ農工大(ケニア)インブガ学長による発表
E-JUST経営工学専攻のエルタウィル准教授による企業との共同研究に関する発表
基調講演者である東工大田中教授へ感謝状を送るエルコ・ハリ学長