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広域セミナー開催2日目

2025年1月16日、17日の2日間、フィジーにて広域セミナー(Sub-Regional Seminar)を開催しました。前回に引き続き今回は広域セミナー2日目の様子をご紹介します。

広域セミナー2日目は本プロジェクト終了後からSDGsの達成終了年である2030年までの今後の小規模プロジェクトの活動計画(アクションプラン)の共有と広域ロードマップの公開、JICA-USP -SPC漁業研修を修了した水産省職員への修了証授与式を開催しました。

今後の小規模プロジェクトの活動計画(アクションプラン)の共有

本プロジェクトで実施した7つの小規模プロジェクトは今後もフィジー水産省がオーナーシップを持って継続していきます。そのために、2030年までに成し遂げる成果をそれぞれの小規模プロジェクトから発表してもらいました。この成果とは、単なる予想などではなく、具体性のある活動計画をそれぞれの担当部署で検討し発表してもらいました。以下がその要約です。

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活動計画を発表する水産省職員(調査研究課所属)

1. 魚市場での魚市場での水生無脊椎動物に関するデータ収集プロジェクト
担当部署:沿岸漁業管理課
2030年達成目標:
水生無脊椎動物の経済評価と持続管理
活動計画:引き続き、既存の水生無脊椎動物のデータ収集を継続しつつ、魚市場でのデータ収集範囲を拡大する。また、その解析結果をポスター・パンフレットにして公開する。

2. フィジー全土での水揚場の地図化プロジェクト
担当部署:沿岸漁業管理課2030年達成目標:
地図情報の共有による沿岸IUU漁業の削減
活動計画:IUU漁業者による水揚げはその場所を特定されると、即座に場所を変えるため今後も地図のアップデートを行っていく。また、取り締まり強化のために警察・海軍と水揚げ場の情報を共有し、合同巡視を行う。そして、地図化ソフトウェアの入力を担当する専門家の養成を行う。

3. ゴリゴリ・ザコバタ・マグアタのキア島周辺での違法漁業の取締まり強化
担当部署:北部地域事務所
2030年達成目標:
ゴリゴリ・ザコバタ・マグアタでの違法漁業を、漁業監視員、漁師、水産省と協力し、75%(5件未満)減少させる。
活動計画:漁業監視員を引き続き養成する。監視塔を用いたIUU漁業監視をキア島コミュニティと水産省、海軍、警察と継続して巡視する。また、キア島をモデルケースとして他の島に紹介し、他の離島コミュニティへ監視塔を用いたIUU漁業監視の導入を促す。

4. ラウトカ漁業協同組合による水産資源の持続的利用を通じた魚市場の活性化
担当部署:西部地域事務所
2030年達成目標:
 1) 組合員がより経済的機会にアクセスできる ようになる。
 2) 組合員が水産資源の管理/保全に貢献する。
活動計画: 今後も、ラウトカ漁協の機能の拡充を図る。そのために、漁協が漁船を所有(水産省からの供与を予定)し、魚市場への水産物の安定供給を目指す。また、魚市場内に加工施設を整備し、組合員が高品質な魚をホテルやレストランへ卸し、更なる生計向上を目指す。また、水産資源の持続的な利用のため、組合員が漁業監視員の講習を受講し、水産資源管理活動に参加してもらう。。

5. ティラピア養殖プロジェクト
担当部署:養殖課
2030年達成目標:
ティラピア養殖業を発展させ、生計向上に寄与し、食料安全保障、雇用創出、国のGDP貢献を目指す。
活動計画:引き続き本プロジェクトで作成したマニュアルを用いてティラピア養殖を始めたい新規養殖漁家に技術支援とトレーニングを行う。また、フィジーにおけるティラピア養殖規模を拡大するため、マニュアルに基づき、水産省が供給する種苗の供給量を段階的に増やしていく。

6. ブヌク村ノコギリガザミ畜養プロジェクト
担当部署:中部地域事務所
2030年達成目標:
持続可能なノコギリガザミ畜養に向け、小型ガザミの違法販売を削減または排除する。
活動計画: ノコギリガザミ畜養を行うコミュニティを増やす。ガザミ畜養に必要な技術(生育環境整備、給餌など)は水産省の職員によるワークショップを開催して導入を促す。現在販売されている違法サイズのガザミ対策として小学生などの若い世代を対象に啓発活動を実施し、ラジオSNSなどを利用して資源保護に関するメッセージを広める。

7. モトリキ島における資源管理計画策定プロジェクト
担当部署:調査研究課
2030年達成目標:
モトリキ島のコミュニティメンバーによる資源管理計画に基づいた資源管理が実施される。
活動計画:2月から実行予定のモトリキ島の沿岸資源管理計画の実効性を評価するために、追跡調査を行い科学的な資源評価を実施する。IUU漁業対策として、モトリキ島の島民を漁業監視員として養成する。また、エコツーリズムの観光地として一部の地域を開放し、その利用料をコミュニティに還元する。

ロードマップの共有

初日のトンガ・バヌアツ水産省の職員の方々のコメントの通り、IUU漁業対策や沿岸資源管理計画、ティラピア養殖など小規模プロジェクトで挑んだ課題は大洋州の島嶼国では喫緊の共通課題です。そこで本プロジェクトでは大洋州の島嶼国で活用してもらうために小規模プロジェクトを標準化し、ロードマップを作成しています。このロードマップとは、「計画表」という意味がありますが、本プロジェクトのロードマップは島嶼国の課題解決に使える参考資料という意図で作成しています。例えば小規模プロジェクトをそのままトンガのようなフィジーと比べ遥かに面積の小さく、より人員が限られた国で適用することは困難です。そこで、ロードマップでは小規模プロジェクトから中心となる事例を抽出し(例:ノコギリガザミ畜養における畜養方法など)、他国でも小規模プロジェクトを参照できる内容として構成しています。本プロジェクトのコンサルタントの一人、Satalaka博士からロードマップについて発表してもらいました。

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ロードマップ発表を担当したSatalaka博士

修了証授与式

本プロジェクトでは2022年からUSP、SPCと協力し、フィジー水産省職員に向けた能力開発研修「JICA-USP-SPC Fisheries Training」を実施してきました。(関連 https://www.jica.go.jp/Resource/project/fiji/004/news/20220916_02.html)沿岸水産資源管理、ティラピア養殖、ノコギリガザミ畜養、ポストハーベストと食品加工の4項目から1つを選択し、座学・実習形式の研修を行い、124名の水産省の職員が研修に参加しました。その中でも、研修を担当した講師が課した課題を提出し、研修内容を理解したとして認可を得られた34名の水産省職員を正式に“水産専門家(Fisheries Expert)”としてセミナーで表彰し、修了証を授与しました。この34名は教えられる側から教える側となり、今後、大洋州における持続的な水産振興へ貢献することが期待されています。

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ノコギリガザミ畜養研修を担当したRajesh教授(写真左)と
ノコギリガザミ畜養研修を代表して修了証を授与された水産省職員Navneel Singh氏
(関連 https://www.jica.go.jp/oda/project/1900682/news/20240726_01.html)

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沿岸水産資源管理研修修了証を受け取る水産省職員チーム。
この日のために、お揃いの制服を作成してくれました。

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ブヌク村におけるノコギリガザミ畜養研修集合写真

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ティラピア養殖研修集合写真

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沿岸水産資源管理研修集合写真

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ポストハーベストと食品加工研修集合写真