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126. スマート農業修士課程始動!ベトナム国内での先進事例を見学(その1)(2025年1月6日)

メコンデルタは、ベトナムおよび世界の食糧供給にとって極めて重要な地域です。この地域は、ベトナムの米の生産の約5割、さらに輸出用米の約9割を生産しており、果物や水産物の最大の生産地でもあります。この生産力を持続的に利用する必要性は疑う余地がありませんが、同時に農業従事者の不足が問題となっており、効率的で持続的な生産体制の確立が求められています。さらに、農業生産に伴う温室効果ガス(二酸化炭素やメタンなど)の排出削減や塩水遡上への対策も急務です。このような背景から、本プロジェクトはカントー大学(CTU)と連携し、「スマート農業修士課程」を創設し、その第1期が2024年11月に開始しました。

今回、この課程の第1期生(ソクチャン省農業農村開発局の若手職員を多く含む)を対象に、スマート農業の現状と将来の展望を学ばせるため、国内の先進事例を視察する研修を実施しました。最初の訪問先は、ビンズオン省に位置するビンズオン新都市内の大規模商業施設「Hikari Complex」です。ここでは、ベカメックス東急有限会社による都市開発の一環として、都市循環型農業の実現を目指す取り組みが進められています。

「Sustainable」、「Always NEW!」をテーマとした街づくりに共感するレストランやカフェのテナントが協力し、廃棄物のリサイクルを通じて環境への負荷を最小化する取り組みを進めています。具体的には、ピザ生地の残りや野菜の切れ端、コーヒーの搾りかすなどの生ごみを堆肥化したり、アメリカミズアブ(black soldier fly: BSF)の幼虫を利用して廃棄物を飼料に変えたりする試みが行われています。この活動には、ビンズオン新都市や周辺地域の住民や児童・生徒が積極的に参加しており、特に子供達が持続的発展の概念を体感するという教育的な効果も期待されています。このたびの見学は、修士課程の学生だけでなく、同行したCTUの教員にとっても持続的食糧生産や将来の都市開発に関する洞察を得る機会となりました。

この国内研修はまだ始まったばかりですが、今後はベトナム国内外における先進的な事例や、日本の大学における最先端の研究を紹介し、プログラムを充実させていきます。「スマート農業修士課程」は次年度から英語での教育を行い、日本を含む世界各国から学生が集まるプログラムとして発展させていきます。

関連参考プロジェクトニュース:

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写真1.集められた食品残滓からの堆肥化プロセスの説明を受ける。

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写真2 循環型農業に積極的に協力するPizza 4P'sレストランの取り組みを見学

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写真3 東急ベカメックスの皆様と研修生。背後のビルはビンズオン省行政センター