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ラボ管理能力強化のためのJICA本邦研修を実施しました。

感染症対策のためのラボサーベイランス強化プロジェクトのカウンターパートであるザンビア国立公衆衛生研究所レファレンス・ラボラトリー(ZNPHRL)から、2024年8月26日-9月13日にかけて二つのコース"Capacity Development for Laboratory Facilities Management Systems"( 8月26日-9月6日)および "Capacity Development for Laboratory Equipment" (8月26日-9月13日)に合計5名が研修員として参加し、専門家1名が同行しました。

このコースの一部では同時に国別研修が実施されていたフィリピン、ガーナの感染症対策分野の技術協力プロジェクトによる国別研修が開催されており、一部プログラムを共同実施としたことで、研修員同士が交流する機会となりました。研修期間を通して、研修員の所属先機関で課題となっている品質管理システム(QMS)、バイオセーフティ・バイオセキュリティ(BSBS)、機材管理等について日本の関係機関から知見と技術を共有いただきました。本コースでは座学だけでなく、さまざまな研究所・企業の施設を訪問し、現場の様子を直に体験することで、短い期間ながらも濃厚な研修となりました。また、複数の国からの研修員が参加し、課題と経験を共有することで、研修員同士でもお互いに学びあえる研修となりました。

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オープニングセレモニー

両コースの参加者は、JICA東京センターにて、日本の臨床病院における新型コロナ対応や検査室ネットワーク論についての講義を受けるとともに、国立感染症研究所(NIID)を訪問し、バイオリスク管理について学びました。NIIDでの講義では、日本の病原体取り扱いに関する法律や、NIIDでのバイオリスク管理のシステムとその実際の運用、安全キャビネットなどの安全機器・設備の使用方法などを学びました。参加者からは、日本の病原体取扱に関する法律や、それに基づいたNIIDでのバイオリスク管理は大変参考になり、所属先におけるバイオリスク管理体制整備に活かしたいとの言葉がありました。

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BSL3視察ツアーの様子

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NIIDグループフォト

また、結核予防会結核研究所を訪問し、検査に関する「精度保証・品質管理学」、「バイオセーフティ・バイオセキュリティ」、「リスクコミュニケーション」、「検査室における5S の実践」について学びました。特に5Sは各研修員の所属先でも取り組みやすい活動であり、多くの研修員からぜひ実践したいと大きな反響がありました。
加えて、臨床検査を行っているH.U.グループホールディングス株式会社(旧株式会社エスアールエル)および株式会社マイクロスカイラボや、検査室で使用される分析装置や機材を開発・提供しているベックマン・コールター株式会社の企業訪問を行いました。自動化された検体処理や効率的な検査システムや、日本のラボにおける質管理の実際、微生物検査の詳細を学ぶとともに、先端機器の導入によりもたらされる作業効率化と検査の質の改善について知ることができました。

機材管理コース参加者は、上述のコース内容に加え、タカラバイオ株式会社よりサーマルサイクラーの使用方法とセルフメンテナンス方法について実機を使って講義いただきました。株式会社エビデントでは、顕微鏡の基礎と維持管理法について座学・実習を交えて講義いただきました。ライフテクノロジーズジャパン株式会社では、qPCRの原理とデータ解析法、qPCR機器の使用法とセルフメンテナンス方法、キャピラリーシーケンサーのメンテナンス方法などについて座学・実習を交えて講義いただきました。

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機材管理研修の様子

この国別研修で学んだ事柄だけでなく、フィリピン、ガーナ、およびザンビアそれぞれの機関の経験の共有を通して集積された知見が、研修員のみなさんがこれからそれぞれの機関にて日々の業務と課題解決に取り組まれるための原動力となることを期待します。
最後に、本国別研修の合同開催を実現下さいました、フィリピン技プロ「感染症検査ネットワーク強化プロジェクト」、ガーナ技プロ「野口記念医学研究所 安全・質管理向上プロジェクト」の関係者の皆様はじめ、ご講義いただきました受入機関の皆様、講師の先生方に心よりお礼申し上げます。


5Sとは、「整理・整頓・清掃・清潔・しつけ」を意味し、短期間で成果を可視化できる身近な職場環境の改善から始めることで、職員自身が働きやすさを実感しながら、職員・職場の質改善活動に対する意識や態度をポジティブに変容させるための手法です。
独立行政法人 国際協力機構.“5S-KAIZEN-TQMとは”.(2024-11-29 アクセス)