35. 下痢リスクの推計と水質シミュレーション
京都大学アフリカ地域研究資料センター/東京大学生産技術研究所の矢澤大志(助教)です。この6月からSPLASHプロジェクトに参加させていただいております。私の研究では衛生リスクの物理的な拡散をシミュレーションします。現地調査で収集した大腸菌などのデータに基づき、水理モデルを用いて地域の水の流れを再現します。これにより、物質がどのように拡散するかを見ていきます。これは大雨が降った時などにピットラトリンから溢れた大腸菌がどの程度の濃度で、各地点にどれくらいの速さで到達するのかを想定できるようになります。また、気候変動の影響などでより強い雨が降った場合、などのシナリオを想定し、拡散するリスクがどのように変化するかも検証することができます。
現地調査とコンピュータでの計算を組み合わせて、そして何より現地の仲間と楽しく研究して、より良い衛生環境の構築へ一緒に貢献していきましょう!
矢澤大志 京都大学アフリカ地域研究資料センター助教/東京大学生産技術研究所助教
排水環境の未整備によりできた水たまり