53. JICAザンビア国立公衆衛生研究所(ZNPHI)事業との協働
ザンビア国立公衆衛生研究所(ZNPHI)において「感染症対策のためのラボサーベイランス強化プロジェクト(下記リンクご参照)」のチーフアドバイザーを務める今村忠嗣専門家に、ザンビア大学(UNZA)のWETラボを訪問していただきました。ラボの設備をご覧いただいた後、ZNPHIが実施している感染症サーベイランスの取り組みや、本プロジェクトとの連携の可能性について意見交換を行いました。
ZNPHIでは、コレラや赤痢などの下痢症の原因となる病原体について、国内の定点医療機関で患者の便検体を収集し、定点サーベイランスを実施しています。また近年は、医療機関を受診しない患者の把握を目的として、コミュニティレベルでの検体収集を行うコミュニティサーベイランスの導入も進められています。
一方、SPLASHプロジェクトでは、環境水や生活環境中の試料から病原微生物を検出することで、水・衛生環境における感染リスクの把握を目指しています。今回の意見交換では、ヒト由来の便検体を対象としたサーベイランスと、環境試料を対象とした調査結果を組み合わせることで、感染症の発生要因や伝播経路をより包括的に理解できる可能性について議論が行われました。
今後、ZNPHIによるサーベイランスデータと本プロジェクトの環境調査結果を照らし合わせることで、環境工学分野の調査のみでは把握しにくい下痢症の発生と水・衛生環境との関係について、より多角的な理解につながることが期待されます。
杉山麻/京都大学大学院工学研究科修士課程1年
感染症対策のためのラボサーベイランス強化プロジェクト | ODA見える化サイト
今村先生(手前左)のお話を聞く京都大学と東北大学の研究者および大学院生たち
SPLASHの水環境実験室を今村先生(中央)に紹介する京都大学の大学院生たち