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5. SPLASHプロジェクト研究テーマ4 「アプリを用いたリスクに基づく参加型水・衛生計画策定法の開発」について その1

こんにちは。SPLASHプロジェクトの研究テーマ4の中で、特に「活動4-2:腸菌調査法の開発知識・リスク認識・改善策の効力感の調査」を中心に担当する北海道大学大学院保健科学研究院の山内太郎(教授)です。
テーマ4では、従来のトップダウン型ではなく、ボトムアップ型アプローチ、すなわち参加型アクションリサーチを通じて、都市周縁部の地域住民がコミュニティにおける水・サニテーション・衛生(WASH)の課題やシステムをより深く理解し、自ら改善・解決策を考え、我が事として行動できるようになることを目標としています。本テーマでは、地域住民と協働し、既存のWASH課題に関する彼らの知識やリスクの認識、改善策の有効性を検証するとともに、汚染とリスクを可視化することで、地域の課題改善に向けた自主的な行動を促すことを目指します。現在、低・中所得国における都市周縁部では、十分なインフラが整備されておらず、実際に起こっている問題を把握するための公式なデータもありません。スラムなどに住む住民は日常的に、不適切な廃棄物処理や水質汚染による深刻な健康リスクに直面していますが、住民がこうしたリスクを十分に認識していなかったり、自ら問題に取り組むことには限界があるとして、あきらめを感じている場合が多いのが現状です。こうした課題に対応するための予算や人員なども限られているため、政府や国際機関などに提唱される従来のモニタリング・システムは困難を極めています。
本プロジェクトでは、地域住民を蚊帳の外に置くことなく、むしろ共同研究者として、データの収集や分析、そして介入に積極的に組み入れることで、既存の課題に取り組みます。例えば、 WASHに関する知識・態度・実践(KAP)の評価では、 質問紙だけではなく複数人を対象としたインタビュー(フォーカスグループディスカッション)などの手法を用いて、住民がWASHについて何を知っているか、リスクをどう認識しているか、どのような改善行動を取ることができると感じているかを探ります。これらのデータを使用して、WASHシステムのモニタリングと可視化を行うボトムアップ型アプローチを共創します。先行プロジェクトで設立した地元のNGOであるDziko Langa(現地語で「コミュニティ」の意味)のメンバーである若者は、共同研究者として自らデータの収集、解釈を行うとともに、他のコミュニティメンバーを指導するという重要な役割を担い、このイニシアチブを拡大していきます。さらに、革新的な可視化ツールを使用することで、住民のリスクに対する理解や認識を深めるとともに、参加型アクションリサーチを通じて、問題に対する当事者意識を育み、地域主導の解決策を創り出します。本テーマは、住民参加型アプローチを通じて得られた知見が政策立案に生かされるようコミュニティをエンパワーすることで、低所得国におけるWASH課題の改善、解決を担うことが可能になると考えています。

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北海道大学大学院保健科学研究院の山内太郎(教授)

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視覚化のための参加型アクションリサーチ(絵画、フォトボイス)