第2期果樹普及農家育成プログラムの第2回研修(2018年1月)

2018年2月10日

1月下旬、第2期果樹普及農家育成プログラムの研修が3日間の日程で実施され、プロジェクト対象5県から選抜された29名の果樹普及農家が参加しました。今回は、3度の研修で構成される同プログラムの2回目となる研修で、冬季における果樹栽培の重要な作業である定植、接木、整枝、剪定の技術を学びました。果樹普及農家は、期待される役割や位置付けに基づき1)果樹展示農家、2)果樹育苗農家、3)果樹フォーカスビレッジに分類されます。それぞれ目的や位置付けは異なりますが、三者に共通して期待される将来的な役割は、同地域の果樹栽培普及促進において、農村・農家レベルでの核となることです。

研修1日目は、プロジェクトの実施拠点であるバジョ農業研究開発センターの圃場を見学した後、ビワ等の果樹苗木を使って、定植技術の実習を行いました。普及農家たちは本研修への参加に先立ち、プロジェクトスタッフの指導の下、果樹栽培予定地の植栽レイアウトと植穴掘りを済ませており、研修から戻り次第、それぞれの圃場で果樹苗木を植栽することになっています。そのため、研修生はみな、必要となる技術と知識を吸収しようと熱心に取り組んでいました。

研修2日目は、果樹の接木・整枝・剪定技術の実習です。接木実習は、農業研究開発センターの圃場に準備されたナシ等の台木を使って行いました。研修生のたどたどしい手つきで接がれた苗木には、それぞれ実施者の名前が付されており、夏に行われる予定の第3回研修時には、各人が行った接木の成果を確認できるようになっています。整枝・剪定実習は、作業に適した大きさの果樹が同センターにはまだ十分にないため、近隣果樹農家から実習の材料となる果樹の提供を受けて実施しました。

そして研修最終日、いよいよ普及農家お待ちかねの苗木配布です。植栽レイアウトを経て確定された樹種および本数に基づき、センターの圃場に仮植されたナシ、カキ、モモ、アンズ、ビワ、アボガド等の果樹苗木を、一人一人丁寧に梱包、配布していきました。普及農家にとってこの苗木は、果樹園づくりの第一歩であり、将来に向けての貴重な財産です。みな熱意と期待のこもった表情で苗木を受け取っていました。

【画像】

カウンターパートの説明に熱心に耳を傾ける研修生

【画像】

果樹の植栽技術指導を行うカウンターパート

【画像】

定植実習でビワの苗木を植える研修生

【画像】

植えられた苗木に稲わらを被せる研修生

【画像】

日本人専門家による整枝・剪定技術指導

【画像】

幼子を負ぶったお母さんも参加しました

【画像】

研修生が接木を行った果樹苗木

【画像】

研修最終日の苗木配布の様子

【画像】

普及農家ごとに配布苗を梱包

【画像】

苗木を手に笑みがこぼれる研修生