キューバでは、食料の消費量の約70%(注1)を輸入に依存しており、食料の輸入額は輸入額全体の14.7%(注2)を占めています。このため、キューバ政府は食料安全保障の観点から、食料輸入量を減らすことを目的に、国内の食料、とりわけ穀物の生産を強化するためにさまざまな施策を行っています。
その一環として、これまでの大規模国営農場を中心とした集団による大規模農業生産から、個人農家や協同組合単位による比較的小規模の生産への移行や、未利用農地の新規の就農者に対する無償での貸し出しなどにより、新規就農者数の増大を図ってきました。しかしながら、未だ穀物の増産には結びついておらず、その要因とし…