第2回合同調整委員会

2016年5月10日

プロジェクト開始から約半年が経ち、2016年5月10日に第2回合同調整委員会(JCC)が開催されました。委員会会議には、ヨルダン側からはPDTRAチーフコミッショナー(議長)以下8名が出席し、日本側からは、JICA社会基盤・平和構築部、JICAヨルダン事務所、JICAプロジェクトチームの12名が出席しました。
会議では、議長のPDTRAチーフコミッショナーからの開会の辞に続き、ペトラ博物館の展示および運営に必要な機材の引き渡し式が執り行われました。機材には、遺物や遺跡をデジタルデータに変換しモデリングする際に必要となる3Dスキャナーやデジタルスチルカメラ、データを加工するためのパーソナルコンピューター、カラーレーザープリンターなどが含まれています。
続いて、プロジェクトチームより、2016年3月から4月にかけて、445人からアンケートを取ったペトラの観光客調査の結果を発表しました。ペトラを訪れる観光客の過半数は、カップル・夫婦や友人と訪れており、子ども連れは4分の1程度、一人旅は2割に満たないこと、初めてペトラを訪れた観光客が85%を占め、リピーターは15%に留まっていることもわかりました。ペトラの滞在日数は、1日と2日を合せると84%に達し、3日以上滞在する人は、わずか16%でした。ペトラを訪れようと決めたのは、友人に勧められた人が30%と最も多く、次いでインターネット、ガイドブック、テレビや雑誌という順番でした。地元からの情報発信がまだまだ足りないことがうかがわれます。ペトラ遺跡については、94%の観光客が満足していますが、2%の人は落胆したと回答しています。観光客調査の結果からは、同遺跡の満足度は高いものの、地域全体で改善すべき課題があることをカウンターパートと確認しました。
最後に、プロジェクトチームとカウンターパートから、プロジェクトの各活動の進捗を報告し、PDMに記載されたプロジェクトの進捗をモニタリングする指標の具体化を提案しました。出席者一同、円滑な運営に必要な対策を協議し、上位目標、プロジェクト目標の到達目標となるモニタリング指標を採択しました。

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2016年5月10日に第2回合同調整委員会(JCC)が開催されました。

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会議の開会の辞に続き、機材の引き渡し式が執り行われました。

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会議では、445人の観光客調査の結果も共有され、ペトラ観光の課題と目標が討議されました。