看護師の指導者育成研修(TOT研修)の開発を目的とした活動を開始しました(続報)

2019年8月15日

8月14日、日本から深谷専門家(看護師)を招き、看護師の指導者養成研修の開発を目的としたワーキンググループ(WG)の2回目の会議が開かれました。

本プロジェクトでは、日本の臨床研修指導医講習会をモデルに、モンゴルにおける指導医を育成するため、医師向けの指導者育成研修(TOT研修)を開発し、すでにその成果があがっています。そこで保健省から要請を受け、今年度より看護師のTOT研修の開発に取り組むことになりました(プロジェクトニュース2019年6月13日参照)。

今年6月には、看護師のTOT研修開発のため、保健大臣令によりWGが設置されました。WGのリーダーには、医師向けのTOT研修の実施に中心的役割を果たしてくださっている、国立第三病院のバドゲレル医師が任命されています。今回は、TOT研修の内容を確定させるため、バドゲレル医師を中心に、深谷専門家の支援のもと、保健省、保健開発センター、ウランバートル市内の三次医療機関の看護師長、モンゴル国立医科大学、モンゴル看護協会などから選出されたメンバーたちが、活動を再開しました。

初回の会議の際に参加者から出された要望を元に、誰のために、どのような研修を行うべきなのか、WGのメンバーたちと協議を行いました。協議の際には、医師向けTOT研修の実施で得られた知見をもとに、バドゲレル医師から多くの貴重なアドバイスをいただきました。モンゴル国内にある資源を有効に活用し、より良い看護師向けの研修を開発するため、協力し合う関係ができていることは、非常に感謝でした。

深谷専門家の今回の滞在期間中に、複数回の協議の場を設け、研修内容を確定させます。そして今年12月には、第一回の研修が実施できるように準備をしていく予定です。プロジェクトでも、モンゴルで初めてとなる看護師のための、看護師によるTOT研修の開発に向け、支援を続けていきたいと思います。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明

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参加者に対し説明する深谷専門家