看護師の指導者養成研修(TOT研修)の開発状況について、保健省で報告会を行いました

2019年9月2日

9月2日、日本から習田専門家(厚生労働省医政局看護課)、深谷専門家(国立国際医療研究センター国際医療協力局看護師)が、保健省行政管理局Tsogtobaatar局長に、看護師の指導者養成研修の開発に関し、経過報告をしました。

今年からプロジェクトでは看護師の人材育成に関する活動を開始していますが、主に新人看護師を指導する指導者を養成する研修(TOT研修)の開発は優先事項と考えられており、今年6月以降、保健大臣の指示下でワーキンググループも設置され、本格的に活動を開始しています。

今回は日本で新人看護師の育成ガイドラインの開発に関わられた習田専門家を招き、セミナーを実施しました(プロジェクトニュース2019年8月31日参照)が、2人の専門家のアドバイスを得て、WGのメンバーが12月の研修実施に向けた行動計画立てました。

保健省での報告会では、この行動計画について深谷専門家が説明を行いました。実際に研修を実施するだけなく、国レベルで確実に質を維持しながら展開していくためには、保健省の役割は重要です。Tsogtobaatar局長からは、モンゴルで初めて実施されることになる、看護師の指導者養成研修を実施するために、具体的に保健省がなすべきことについて、踏み込んだ討議もありました。

また、習田専門家からは、日本の経験をもとに、看護人材の質を高め、人材を増やすための国の役割について情報を共有していただきました。現在モンゴルが抱えている看護人材に関する課題は、かつて日本も直面した課題です。その課題を国の主導で乗り越えてきた日本の知見は、現在のモンゴルの課題の解決に役立つ可能性があります。すぐに実行に移せるものではありませんが、国の政策と照らし合わせながら、プロジェクトとしても継続して提案できるようにしたいと思いました。

限られた時間での活動になりますが、日本人専門家が帰国した後も、ワーキンググループのメンバーたちと、行動計画を確認しながら活動を継続したいと思います。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明

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プレゼンテーションをする日本人専門家たち

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保健省での協議を終えて