「ラオスのSDGsゴール18―不発弾のない暮らしを目指して―」を開催しました!

#16 平和と公正をすべての人に
SDGs
#17 パートナーシップで目標を達成しよう
SDGs

2023.12.26

不発弾のない暮らしを目指して

現在なごや地球ひろば2階で開催中の写真展「ASEAN―10の国と地域が描く未来―」。この写真展と連動したイベントとして、ASEANの一国、ラオスにまつわるイベントを開催しました。

壮大なメコン河が流れ、古都や寺院といった世界遺産など、魅力あふれるラオスですが、実は過去に多くの爆弾が投下されたという歴史があります。国民一人あたりに換算するとその爆弾の量は世界一と言われており、今もなお不発弾の被害に遭う人びとがいます。
そこで、不発弾の被害に遭うことのない安心・安全な暮らしを目指し、ラオスの人びととともに不発弾撤去に取り組むJICAの永田彰専門家からお話を聞き、平和について考えるイベントを開催しました。

ラオスってどんな国?

イベントでは、まずJICA中部の松本職員がラオスの文化や人びとの毎日の生活の様子について紹介しました。松本さんはJICAのラオス事務所に勤務していたことがあります。都市部は電子決済が進んでいるような近代的な生活スタイルですが、地方は高床式の住居が並ぶ素朴な風景が残っているなど、ラオスに住んでいたからこそわかるラオスの人びとの日常生活について紹介しました。

ラオスの国や文化について紹介する松本職員

でも、すぐそこに不発弾がある

そして、永田さんからはラオスの不発弾問題について話してもらいました。

まず不発弾がどういうものなのか、大きさや構造など、写真を使って説明してもらいました。これらの不発弾は、ベトナム戦争の際に投下され残ってしまった爆弾です。爆発しないまま残ってしまった不発弾のすぐそばで、コーヒー農園が作られていたり、キャッサバを植えていたりと、人びとが日常生活を営んでいます。そのため、畑仕事をしていて偶然不発弾を掘り起こしてしまったり、子どもが見つけて遊んでいるうちに爆発してしまったりするそうです。戦争が終わってもなお人びとの命と生活の安全を脅かす不発弾の恐ろしさを感じました。

またラオスで暮らしていても若い人の中には不発弾について知らない人もいるそうです。JICAが協力をしているラオスの不発弾撤去機関UXO Laoでは、不発弾撤去の活動以外に、人びとに対して不発弾について広く知ってもらうための啓発活動も行っているとのことでした。

不発弾の撤去には時間も資金もかかります。人びとの生活に必要な土地にも埋まっているため、すぐに撤去することが難しい場合もあります。一つ一つ丁寧に地道に撤去作業を繰り返さなければなりません。永田さんは、同僚の方から爆破処理した不発弾の欠片を見せられながら、「これはあなたが処理した不発弾です。これで人びとに被害を与える不発弾が一つ減りました」と言葉をかけてもらったことが心に残っている、と話していました。

不発弾問題について話をする永田専門家

ラオスランチを体験!

その後、なごや地球ひろば1階にあるカフェ クロスロードに移動して、ラオスランチを体験しました。メニューは、「ピンカイ」というグリルチキン、ラープムーというひき肉炒め、トムカーガイというココナッツスープの三種盛りのスペシャルメニューです。カフェの河田シェフからメニューの紹介をしてもらいました。
参加者からは「ラオスランチおいしかったです」、「とてもおいしいチキンでした」、「ラープムーがとてもおいしかった」と大変好評でした。

カフェ クロスロードのスペシャルランチ

参加者からの質問にお答えタイム!

そしてランチの後は、参加者の質問に講師から答える時間としました。
参加者からは「一日に何個の不発弾が見つかるのですか?」、「あと何年くらいで不発弾撤去が完了するでしょうか?」といった質問や、「日本以外にはどのような国や団体が支援していますか?」、「不発弾についてラオスの若い人たちが知らないというのはどのような理由からなのでしょうか?」など、たくさんの質問が寄せられました。
また、「ラオスで一番好きな料理は何ですか?」、「今度ラオスに行くのですが、お勧めのお土産を教えてください」といったラオス文化に関する質問も挙がりました。

参加者からはたくさんの質問が寄せられました!

わたしが考えるSDGsゴール18

今回のイベントのタイトルは「ラオスのSDGsゴール18」。ラオスでは「不発弾のない暮らし」を独自に18番目のSDGsのゴールとして設定しています。自分たちの目標を定め、それに向かって進んで行くラオスの人びとの姿勢に倣い、「私たちも一人ひとりが独自の18番目のSDGsのゴールを心に留めてもよいのではないか」、そのような想いから参加者とともに「わたしが考える/実践したいSDGsゴール18」を考えました。

参加者からは18番目のSDGsは「多様な『幸せ』のカタチを尊重し合おう」や「世界・日本・伝統・自然・食べ物・地球・自分の物、身の回りすべてのものを大切に!」など、多様で興味深い目標をたくさん出していただきました。参加者の皆さんが考えた18番目のSDGsは、今後なごや地球ひろば1階の体験ゾーンでご覧いただくことができます。

またなごや地球ひろばでは、今後も皆さんに楽しみながら世界の課題や国際協力について知っていただけるイベントを企画していきます。ぜひ皆さん、なごや地球ひろばへ遊びに来てください!

たくさんの「わたしが考えるSDGsゴール18」が集まりました!

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