研修員(インド共和国)インタビュー
2023.09.06
「海上保安政策プログラム」に研修員として参加された、インド出身のPKさんにインタビューを行いました。海上保安政策プログラムは、海上保安庁と政策研究大学院大学との連携プログラムです。アジアの海上保安機関を対象とし、10月から3月までは東京の政策研究大学院大学で、4月から7月までは広島の海上保安大学校で研究を行い、9月に帰国します。2か所のキャンパスにおける1年間の就学を通して、理論、実践ともに学び、修士号(政策研究)を取得するプログラムです。
私はPushpendra Kumar Upmanyuという名前で、PKと呼ばれています。2015年にインド沿岸警備隊に入隊し、沿岸警備隊の航空部門に所属しています。私の母国インドは、インド洋地域に位置するとても美しい国で、世界で4番目に大きな沿岸警備隊を有しています。この栄誉ある海上保安政策プログラムに母国を代表して参加できたことを光栄に思います。
インドでの活躍の様子
海洋の分野と国際問題に関する分野について学びました。海上分野の問題とともに、現在および歴史的な国際問題に関する知識を得ることは、国際問題に関する知識が不足している私にとって、素晴らしい機会になると思い参加しました。また、論文の書き方や読み方、批判的な分析の方法についても学びました。
海上保安政策プログラムには、フィリピンやスリランカ、モルディブ、インドネシアからJICA研修員として参加しました。日本からの参加者にもたくさん助けてもらいました。計7名、とても良い友達です。
海上保安政策プログラム参加者らと共に(真ん中がPKさん)
以前このプログラムを経験した先輩から色んな話を聞いていたので、文化の違いについて心構えをしてから日本に来ました。そのため、カルチャーショックはあまり経験しませんでした。しかし、日本の交通システムの時間の正確さには、ショックというよりも驚きを感じました。
また、私はベジタリアンなので、始めはベジタリアンフードを探すのに苦労しました。でも、東京に来てからは、インド料理店やビーガンレストラン、日本食レストランがたくさんあり、食の選択肢が広がりました。特にビーガンラーメンが大好きです
ディズニーランドがとっても楽しかったです!!私は休日に1日だけディズニーランドで遊びましたが、ディズニーランドをすべて堪能するには、1日では不十分で、1週間、いや、1年でも足りないと思います…!何度でも行きたいです。
東京での都会の生活と、東広島での穏やかな生活のどちらもとても楽しかったです。私はベジタリアンで食の制限があるので、東広島より東京の方が外食の選択肢が多かったです。でも、東広島でも自炊をしたり、JICA中国の皆さんとインドティーを楽しんだりして過ごすことができました。
日本人の互いに尊重しあう姿勢が大好きです。挨拶の文化や日本人の話し方、礼儀正しさは日本での大きな学びになりました。私は、他者に対して礼儀正しくいることは、人生をより幸福なものにすることにつながると思っているので、母国の人々にも日本の相互尊重の文化について知ってほしいです。
広島大学で国際交流バレー部に参加
母国のインドティをふるまうPKさん
とても緊張しました。岸田総理はちょうど私の前に座られ、アイコンタクトを取りました。スピーチの後には、総理と握手をすることもできました。緊張しましたが、良いスピーチができたと思います。海外の総理にお会いするという経験は、多くの人ができることではありません。そのため、日本の総理にお会いすることができたことは、生涯の経験です。
インドで海上保安の仕事を続けていくつもりです。私は航空に携わっており、捜索救助や沿岸のパトロールを行います。また、船での任務もあります。将来上級士官になったら、また日本に来たいと思っています。そのときには、日本人の同級生も上級士官になっているでしょう。彼らと会って、さらに国際協力を進めていきたいです。
母国インドでの活躍の様子
インドと日本は文化的な多くの共通点がありますし、多くのインド人が日本に来ています。両国の人々の健全な関係を維持し、発展させてほしいと思っています。
日本には多くのインド料理店がありますが、インドには日本料理レストランはあまり多くありません。日本の皆さんには、インドに出かけて、国境を越えたビジネスの関係を作ってほしいです。
そして、日本のすべての皆さんに、インドに旅行に来て、美しさと文化を感じていただきたいです。
東京滞在中のPKさんにオンラインにて伺いました
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