技能実習経験者にお話を聞くオンラインセミナーを実施しました。

2024.05.07

JICA北海道では外国人材受入れ・多文化共生セミナー「技能実習経験者に聞く その後10年とキャリアパス」として、2011年から2014年まで技能実習生として日本に滞在したベトナムのお二人を講師に、なぜ技能実習に参加したのか、その後、現在にいたるまで10年間どのように過ごされて、今に至ったのかを伺いました。

ソンさん

お一人目の講師ソンさんは、先輩から聞いた話をきっかけに技能実習に参加しました。当時から技能実習の後は日系企業で働こうと考えていたそうです。
技能実習は、建設(内装)で参加し、帰国後は鋼材を取り扱う日系企業に就職し、数年間働いたあと、友人と鋼材商社を起業、現在は経営者として活躍しています。
ソンさんからは、大きな目標を持って、それを達成するためにできる小さなこと、仕事や日本語の勉強を毎日一生懸命頑張ることが大切だと、今、技能実習生として日本にいる人たちに向けて、メッセージをくださいました。

トゥオンさん

お二人目の講師トゥオンさんは、日本に関心があり留学したいと考えていましたが、ビザの取得や経済的な観点から、技能実習の方が日本へ行きやすいと考え、技能実習に参加しました。技能実習を終えて帰国した後、留学生として再来日し、日本語学校、専門学校を経て、現在、沖縄県にあるホテルのスタッフとして就労、家族と一緒に暮らしています。

ソンさん(パネルトーク)

後半のパネルトーク・質疑応答の時間では、技能実習生として来日する際にかかった費用のお話、就労先を選ぶとき優先事項についての質問へのお答え、、技能実習生ら日本で働く外国の人達を受け入れる企業や地域の人たちに向けてメッセージをいただきました。
お二人とも就労先を選ぶときには「収入が一番大切」と言いつつも、受け入れ側の人たちが技能実習生ら外国人とより良い接し方、関係をつくることで、日本への印象が良くなり、再来日や後輩達が日本を選び来日することへとつながるのではないかとコメントをくださいました。

トゥオンさん(パネルトーク)

セミナー参加者からは、「技能実習生の実習後の進路だけではなく、来日前、滞在中に考えていたことや苦労したことも知ることができて大変参考になりました。」「ベトナムに帰国した技能実習の経験者・先輩の話や評判から日本に関心を持ち,来日につながっていくという,ひとが巡り巡っているところが印象に残った。」というご感想や「通訳がいて、母語でしゃべれたら、もっと本音を聞けたのではないでしょうか。」などのご意見をいただきました。いただいたご意見ご感想は今後の事業実施に活かしたいと思います。
講師のお二人、ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。

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