【草の根技術協力事業】ブラジルにて活動成果の譲渡式を実施/サンパウロ市における音楽リハビリを活用した介護予防モデル構築

#3 すべての人に健康と福祉を
SDGs
#17 パートナーシップで目標を達成しよう
SDGs

2023.12.26

活動成果の譲渡式を実施し日本製の楽器を寄贈

 2023年12月14日、サンパウロ大学にて草の根技術協力事業「サンパウロ市における音楽リハビリを活用した介護予防モデル構築」プロジェクト完了に伴う、活動成果の譲渡式が開催されました。今回の譲渡式では日本とブラジルのプロジェクト関係者から3年間の活動成果の発表が行われるとともに、今後の活動継続を目的として、日本製の楽器が寄贈されました。これまで協働して事業を実施してきたサンパウロ大学老年学部からは、本事業の現地コーディネーターであるホザ・チュバチ教授と本事業開始当初から活動のフォローを行ってきた元同学部の安田モニカ教授から菊地義仁氏(株式会社ゆらリズム)に対し感謝状が贈呈されました。また、この式典でJICAブラジル代表を務めた片岡龍之介所員は、3年間にわたる本事業の連携体制において感謝の意を表しました。

 式典の後には実際にイクタ・リディア帰国研修員の指導のもとで、体の動きと、歌と楽器を活用した「ゆらリズムメソッド」の発表会が披露されました。

写真2 日本製の楽器を寄贈

写真3 ゆらリズムメソッドの発表会の様子

プロジェクト概要:音楽リハビリプログラムを実施する介護予防指導者を育成

 宮城県と株式会社ゆらリズムは、今後、急速に進むことが予測されているブラジルの高齢化に対して、先進的な介護予防メソッドである音楽リハビリプログラムを実施する介護予防指導者を育成し、現地での介護予防モデルの構築・普及に取り組んできました。「ゆらリズムメソッド」は音楽リハビリを通じて高齢者の健康促進を目指すもので、10年以上前に宮城県の株式会社ゆらリズムによって開発されました。

 2021年3月から3か年計画で実施してきた本事業は、ブラジル・サンパウロ大学と協働し、現地にて介護予防教室を実践するインストラクターとインストラクターを指導するトレーナーを育成しました。事業実施期間中にトレーナーやインストラクター達を日本に招聘し、介護予防教室の実践のための技術・知識を学ぶ研修も行われました。ブラジルへ帰国したインストラクター達は、サンパウロ市内の高齢者施設約15か所で「ゆらリズムメソッド」を導入した介護予防教室を開催し、高齢者約400名が参加することができました。
今後はサンパウロ大学の主導で、トレーナーやインストラクター達のさらなる活躍によるブラジル版「ゆらリズムメソッド」を活用した介護予防モデルがさらに普及されることが期待されます。

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