JICA留学生が群馬県の工業発展の歴史を学びました。

2024.03.18

2024年3月11日、JICA留学生が群馬県を訪問。群馬県の工業発展の歴史について学ぶとともに、太田市のスバル工場を見学しました。

JICAの「地域理解プログラム」とは

 JICAでは、将来国の未来を支えるリーダーとなるJICA留学生に向けて、欧米とは異なる日本の近代化や開発経験などを伝える取組を幅広く推進しています。
 本プログラムはその一環として実施したものです。日本の大学院に在籍するJICA留学生18名が群馬県を訪問し、群馬県の工業発展の歴史を学ぶとともに、スバル工場を見学しました。

群馬県の工業発展の歴史について学ぶ(講師:手島 仁 群馬地域学研究所 代表理事)

 参加した留学生は、手島氏の講義を通じて、江戸時代後半から群馬県で養蚕製糸業が開始したのち独自の手法で様々な困難を乗り越えて日本を養蚕製糸大国に導いた近代化の歴史や、世界恐慌により養蚕製糸業が斜陽産業に傾いた際の飛行機製造業への転換、中島飛行機(後にスバルとして日本の自動車製造業を牽引)の創設者である中島知久平氏の功績などを学びました。

スバル工場見学(太田市)

 その後、スバル発祥の地であり「スバルの町」として知られる太田市にあるスバルビジターセンター(スバル矢島工場)を訪問し、自動車の製造過程を見学しました。スケールの大きさに圧倒されるとともに、こちらの工場では1分に1台のペースで自動車が製造されていることや、生産された自動車の90%が海外に輸出されていることなどを知り、参加した留学生はみな驚いている様子でした。

この経験を自国の国づくりに向けたヒントに

 参加した留学生からは、「群馬県の主要工業の変遷や歴史を知ることができる有意義かつ貴重な機会であった」「日本の自動車製造技術に感銘を受けた」「多くの学びや新しい気づきを得ることができた」といったコメントが多く寄せられました。今回得た学びや気づきが、将来の国づくりに向けて活かされることを祈っています。

 JICAでは、留学生に対して日本の近代化経験を伝える機会を提供しています。今後も、より多くの留学生に日本の経験を紹介し、そこから国づくりのヒントを得てもらうことを期待するとともに、親日派・知日派の育成に力を入れていきます。

 最後に、群馬地域学研究所の手島仁先生及びスバルビジターセンターの皆さまはじめ、本プログラムにご協力頂いた関係者の皆様に改めてお礼申し上げます。
 プログラムへのご協力、ありがとうございました。

報告者名 長期研修課
関連リンク:JICA開発大学院連携/JICAチェア | 事業について - JICA

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