JICAインターンが見た「アジア・スマートシティ会議 in 横浜」

2024.01.24

2023年11月13日から15日までの3日間、パシフィコ横浜にて横浜市主催の「アジア・スマートシティ会議(Asia Smart City Conference)」が開催されました!
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本国際会議では、都市の課題や成長のビジョン、革新的なソリューションの提案、国際機関による支援策などの共有を目的に、アジアの諸都市、政府・国際・学術機関、民間企業等により、脱炭素を主要テーマに持続可能な都市づくりの実現に向けた議論が行われました。ステージ上では、課題解決に向けたステークホルダーによる議論や提言等がなされました。周辺には各国大使館、国内外企業・団体、市内企業等のブースが並び、参加者による、ビジネスマッチングやネットワーキングもなされていました。

私たちは11月14日の午前に行われた「市内大学と海外大学との都市課題共同研究発表」を見学しました。このセッションでは、横浜市立大学と東南アジア各国からの大学生から成る複数のチームが、わずか10日間の合宿で作成したタイのタマサート大学・ランシットキャンパス周辺における都市課題とそれに対する解決策案について発表を行うというものでした。

各グループが、タイをはじめとする開発途上国の抱えるスラムエリアの拡大や、住宅不足、慢性的な渋滞による大気汚染や経済損失といった都市問題に対して課題設定を行い、多角的な解決策の提案が行われました。

例えば、公衆衛生の改善によるまちづくりとコミュニティの活性化等健康都市を目指したもの、スラムの観光化や防犯環境整備等への取り組みによる貧困と地域環境の改善等のまちづくりに係るもの、公共交通志向型開発(TOD)をコンセプトとしたまちづくり、スラム地域の住環境改善と雇用創出等、学生ならではの柔軟な視点によるバラエティーに富む提案でした。

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学生が作成した提案資料の一部

これに対して、JICA社会基盤部の職員等がリアクターとして、これまでの実務経験等を踏まえながらコメント・アドバイスを行いました。それぞれの提案内容について、具体的に誰をターゲットとするか、どのようにファンディングをするか等といった質問がなされ、学生たちの提案を社会実装するにはどういった点を深堀すればいいのか等、JICAと学生との間で活発な議論が繰り広げられました。

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発表者に講評を行うJICA職員

今回のセッションに立ち会う中で、都市の課題を的確に把握し、解決のためのアイディアを出す際には、社会実装を想定し、どのようなステークホルダーと関わるのか、事業の資金調達をどうするのかといった点での検討も非常に重要であるということを学びました。

日々多様化する都市の課題に対して、今回の学生たちの提案にあったようなフレッシュかつ多角的なアイディアが実現すれば、持続可能な都市の実装も夢ではないのではないかと感じました。

引き続き、JICAによる都市・地域開発トピックでの活動・発信にご期待ください!

JICA社会基盤部都市・地域開発グループ
笠井那珠、望月優(インターン)

※JICA注:本記事は、イベント開催時に活動していたインターン生に執筆頂いたものです。

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