【実施報告】国際理解教育/開発教育 教員セミナー(応用編)

2023.12.25

2023年12月6日(水)、12月9日(土)に、JICA横浜主催「国際理解教育/開発教育教員セミナー(基礎編)」を実施しました。本セミナーは、開発教育や国際理解教育に関心のある教員や教育関係者を対象に行っています。今回、12月6日(水)の回には8名、12月9日(土)の回には17名、神奈川県および山梨県から小中高等学校の先生方などにご参加いただきました。

スライドを使用しながら説明する小野講師

国際理解教育/開発教育の基本を学ぶ

当日はかながわ開発教育センター(K-DEC)の小野氏を講師としてお招きしました。まず参加者同士で自己紹介ワークをした後、国際理解教育/開発教育の基本概念について、図式を交えながら丁寧に説明いただきました。開発教育の基礎に限らず、SDGsまでの変遷なども交えながら解説いただき参加者の理解も深まったようでした。

ワークショップを体験する

次に、開発教育協会が発行している「気候変動-開発教育アクティビティ集3」(※1)に掲載されているワークショップを体験しました。ロールプレイ(※2)の手法を活用した教材で、気候変動に関するそれぞれの立場の人が抱える課題についての話し合いでは、「役になりきることで、普段は見えない当事者たちの顔が見えた」などの声が挙がっていました。
そして、このワークショップを活用して、3時間分のプログラム(授業案)をどのように組み立てることができるのかをグループごとに考える時間をとり、話し合いました。

開発教育の手法について丁寧に伝授!

開発教育の様々な手法

その後、参加型学習を進める手法として、ロールプレイやシミュレーション(※3)を活用した教材紹介もあり、例えばフォトランゲージ(※4)については、失敗例なども交えながら効果的に活用する方法などを教えていただきました。また、教材作成のキーワードや開発教育で扱う新たなイシュー等をご紹介いただきました。最後には、参加者同士の本日の感想・気づきのシェアを行い終了しました。

参加者からは、「開発教育の意義や方法を学ぶことができました。また、同じ境遇にいる人たちと様々なことを話したり、考えたりして視野が広がりました。」「グループで話し合う体験もさせていただいて、気候変動に関してこのようなやり方があるのかと他の手法にも興味が湧きました。」などの感想が寄せられ、今後の国際理解教育/開発教育の実践への可能性を感じていただけたようでした。ご参加された皆さんが、本研修での学びや気づきを自分の知識とし、今後の授業等で実践されることを期待しています。

※1 気候変動−開発教育アクティビティ集3:本教材は、「気候変動」をテーマに一人ひとりが問題に向き合い、公正で持続可能な社会のあり方を考えることをねらいとして作成されている。4つのアクティビティを掲載している教材。
参考:認定特定非営利活動法人 開発教育協会(DEAR)ホームページ
https://www.dear.or.jp/books/book01/4713/

※2 ロールプレイ:ある特定の(自分と違う)立場の人(場合によっては、動物やモノの場合もある)になったつもりで、ある問題について考え、それを表現する手法。
参考:認定特定非営利活動法人 開発教育協会(DEAR)ホームページ
http://www.dear.or.jp/activity/1734/

※3 シミュレーション:ある事象をモデル化、単純化して、それを擬似的に体験する手法。
参考:認定特定非営利活動法人 開発教育協会(DEAR)ホームページ
http://www.dear.or.jp/activity/1732/

※4 フォトランゲージ:写真を使って行う参加型のアクティビティ(学習活動)。
参考:認定特定非営利活動法人 開発教育協会(DEAR)ホームページ
http://www.dear.or.jp/activity/1730/

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