カンボジア向け無償資金協力贈与契約の締結：デジタル技術を駆使して、カンボジア全土で迅速な測量や高精度な測位を可能にする電子基準点を整備
#9 産業と技術革新の基盤を作ろう
#11 住み続けられるまちづくりを
2023.11.10
国際協力機構（JICA）は、11月6日、プノンペンにて、カンボジア王国政府との間で、「全国電子基準点網整備計画」を対象として13億3,800万円を限度とする無償資金協力の贈与契約（Grant Agreement: G/A）を締結しました。
本事業は、開発用地の測量・地形図作成・土木工事等の効率的な実施が課題となっているカンボジアにおいて、測量の迅速化や高精度な測位が可能となる電子基準点網の整備及び国土管理・都市計画・建設省地籍地理総局のデータセンターの機材整備を行い、土地登記や土地取引の行政サービス強化を通じて当国の開発事業の促進を目指すものです。
署名式の様子（写真提供：カンボジア経済財政省）
JICAは、カンボジアで実施中の技術協力「土地管理及びインフラ開発のための電子基準点整備プロジェクト」（2021年～2023年）で、プノンペン、シェムリアップ、ストゥントレンの一部に電子基準点を導入し、地籍地理総局のデータセンターの整備、運営・維持管理能力の向上及び高精度測位情報の利活用促進のための協力を実施しています。本事業で全国の電子基準点を整備することにより、技術協力の成果のカンボジア全土への波及が可能になります。
本事業は、カンボジアの都市生活環境の整備を通じてカンボジアの生活の質向上に寄与するもので、SDGsゴール9（強靭なインフラの構築、包摂的で持続可能な工業化の促進とイノベーションの推進）及びゴール11（包摂的、安全、強靭で、持続可能な都市と人間住居の構築）に貢献します。
案件の詳細は以下のとおりです。
案件基礎情報
| 国名 | カンボジア王国 |
|---|---|
| 案件名 | 全国電子基準点網整備計画（The Project for the Establishment of Nationwide Continuously Operating Reference Station Network） |
| 供与限度額 | 13億3,800万円 |
| 実施予定期間 | 24ヵ月（詳細設計・入札期間含む） |
| 実施機関 | 国土管理・都市計画・建設省地籍地理総局 |
| 対象地域・施設 | カンボジア全土 |
| 具体的事業内容（予定） | 1 施設整備/機材調達 電子基準点用アンテナ台、電子基準点用機材（94点）、データセンター用機材（サーバー、ソフトウェア等）の設置。 2 コンサルティング・サービス 詳細設計、入札補助、施工・調達監理、（ソフトコンポーネントとして）電子基準点の日常管理、維持補修、データ管理のトレーニング。 |
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