パナマ共和国「金融包摂促進・地方格差是正事業」に対する融資契約の調印(海外投融資):初の海外投融資により中小零細事業者の金融アクセス改善に貢献

#8 働きがいも経済成長も
SDGs
#9 産業と技術革新の基盤を作ろう
SDGs
#17 パートナーシップで目標を達成しよう
SDGs

2024.03.13

(3月14日修正)
3月13日に公開した本リリース1段落目5行目記載の上限金額に誤りがありました。以下訂正し、お詫びいたします。
(誤)50万米ドルを上限とする
(正)50百万米ドルを上限とする

国際協力機構(JICA)は、2024年3月1日、パナマの民間金融機関であるGlobal Bank Corporation (以下、「GB」)との間で、同国の中小零細事業者(以下、「MSME」)の金融アクセス改善、女性の経済的エンパワーメント促進及び農業振興を図るために50百万米ドルを上限とする融資契約に調印しました。本事業はパナマ向けの初の海外投融資案件です。

パナマでは所得格差が著しく、その是正のためにMSMEの振興と雇用増加を通じた収入増が期待されています。特に所得の地域間格差是正には、貧困層の約4割を占める地方部の農業セクターへの支援が不可欠です。他方、MSMEは情報へのアクセスが不足しており、また貸し手側のMSMEに対する情報不足や、貸付が高リスクであるとの認識によって十分な銀行融資を受けることができず、財政的な制約を抱えています。さらに、女性の経営するMSMEへの資金アクセスの確保も重要な課題です。

調印式の様子

調印式の様子

農業MSMEの顧客訪問

農業MSMEの顧客訪問

GBはパナマの大手地場銀行として幅広い金融商品・サービスを顧客に提供し、MSME、農業従事者、女性への支援を30年間にわたり牽引してきました。特に農業・女性向け融資を強みとして、農業セクターや女性顧客のニーズに合った技術支援や金融商品を提供し、顧客の事業を支えています。

本事業は、JICAの融資がGBを通じてMSME向け融資に充てられることで、MSMEの金融アクセスを改善し、パナマの持続可能性と経済成長に寄与するもので、SDGsゴール2(飢餓をゼロに)、ゴール5(ジェンダー平等を実現しよう)、ゴール8(働きがいも、経済成長も)、ゴール9(小産業と技術革新の基礎をつくろう)、及びゴール17(パートナーシップで目標を達成しよう)に貢献します。

なお、本事業は、米州開発銀行(Inter-American Development Bank:IDB)グループと中南米・カリブ地域の経済回復及び社会包摂協力を目指すパートナーシップ「CORE」(Cooperation for Economic Recovery and Social Inclusion)の枠組みを通じて協調して実施します。

2024年は日本とパナマが国交を樹立してから120周年となります。JICAは今後もパナマのパートナーとして、持続可能な発展のための事業を継続していきます。

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