北岡特別顧問がカンボジア・外交国際関係研究所で「JICAチェア特別講義」を実施

掲載日:2022.09.15

イベント |

概要

開催日:2022年9月15日(木)
主催:JICA、外交国際関係研究所(NIDIR)
場所:NIDIR
主な参加者:北岡伸一JICA特別顧問、チェム・キャッリティー・カンボジア首相補佐特命大臣、ティアン・サムナンNIDIR所長

背景・目的

2022年9月15日(木)、北岡伸一JICA特別顧問(前JICA理事長)が、カンボジア外務国際協力省傘下の外交国際関係研究所(NIDIR)にて、外務国際協力省職員らを主な対象として「JICAチェア特別講義」を実施しました。将来外交官を目指す学生も含む約90名が参加しました。

カンボジアでは、王立プノンペン大学(RUPP)を対象にJICAチェア講義を実施してきましたが、RUPPでの講義が好評を博したため、今年度からNIDIRでもJICAチェア講義を開始しました。NIDIRは外交官への派遣前研修や外交研究を行う機関であり、実務経験豊かな関係者の参加を得ることで、JICAチェアを通した同国での日本理解および研究の促進・深化が期待されます。

NIDIRに対するJICAチェアの講義は今回が初めてです。日本の近代化とその歴史的・社会的背景への理解を深め、日本の開発経験に対する関心をさらに高める機会となり、盛況のうちに終了しました。

プログラムの内容

  • 歓迎挨拶 チェム・キャッリティー・カンボジア首相補佐特命大臣
  • 開会挨拶 亀井温子JICAカンボジア事務所長
  • クメール語版DVD教材「日本の近代化を知る第7章」及び日本研究関連図書(「米欧回覧実記」英語版等)寄贈式
  • 北岡特別顧問による特別講義「Meiji Restoration: Start of Full-Scale Modernization 」
  • 質疑応答
  • 閉会挨拶 ティアン・サムナンNIDIR所長

基調講演・質疑応答の概要

冒頭、チェム・キャッリティー・カンボジア首相補佐特命大臣より、故・安倍元総理に対する追悼の辞が述べられ、参加者一同により黙祷が捧げられました。北岡特別顧問より、カンボジアの人々の日本に対する友好的で誠実な態度に深い感動を覚えたとの感謝の意を述べました。

講義では、江戸時代に文化や識字が発展した背景として200年におよぶ平和があったことに触れ、これらの蓄積の上に明治維新という民主革命が成立したことを紹介し、国家の発展のためには平和が不可欠であることを強調しました。その後の質疑応答では、日本が近代化を短期間で達成した背景や、近代化を進める一方で自国文化を存続させることができた理由等の質問が寄せられ、活発な議論が予定時間を越えて行われました。

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NIDIR関係者との記念写真(中央左:チェム・キャッリティー・カンボジア首相補佐特命大臣、中央右:北岡特別顧問)

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講義を行う北岡特別顧問

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クメール語版DVD教材「日本の近代化を知る第7章」及び日本研究関連図書(「米欧回覧実記」英語版等)寄贈(左:ティアン・サムナンNIDIR所長、右:亀井温子JICAカンボジア事務所長)