2024年2月16日(金): 2023年度「ABEイニシアティブ」南部アフリカ6か国帰国研修員による合同帰国報告会

掲載日:2024.02.27

イベント |

概要

会議名:2023年度「ABEイニシアティブ」南部アフリカ6か国帰国研修員による合同帰国報告会
開催日: 2024年2月16日(金)
主催: JICA
場所:オンライン

主な参加者

ABEイニシアティブ、SDGsグローバルリーダー・コース帰国研修員
同在学中の研修員
在日日本企業
在南アフリカ日本企業
在ジンバブエ、ナミビア、ボツワナ、南アフリカ日本大使館関係者
南部アフリカ6か国政府関係者
JICAアフリカ部、南アフリカ事務所、ジンバブエ支所、ナミビア支所、ボツワナ支所関係者

背景・目的

2014年から実施している「ABEイニシアティブ」(アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ:African Business Education Initiative for Youth)も今年で11年目となりました。本プログラムは、アフリカの若者に日本の大学院修士課程での就学及び日本企業でのインターンシップの機会を提供することにより、アフリカ地域にてビジネスを展開している日本企業が求める現地人材の育成や、今後、日本企業がアフリカに進出する際の水先案内人となりうる現地人材を発掘し、同地における日本の経済活動の促進、それに伴うアフリカ経済の活性化に寄与することを目的としています。

今般、2023年度にABEイニシアティブ及びSDGsグローバルリーダー・コースに参加し日本で学位を取得した南部アフリカ地域6か国(エスワティニ、ジンバブエ、ナミビア、ボツワナ、南アフリカ、レソト)の帰国研修員が、留学時の成果や帰国後の活動を発表し、日本企業や帰国研修員・在学中の研修員と交流・ビジネスネットワーク構築を目的として、オンラインで合同帰国報告会を開催しました。

内容

本報告会には、日本国内及び南アフリカ駐在の日本企業13社、帰国研修員及び在学中の研修員、現地政府関係者ならびに日本大使館等を含めて計約130名がオンラインで参加しました。
まず、各国帰国研修員6名が登壇し、日本での経験や現在の活動状況について報告しました。その中で、日本でのインターン経験を機会に日本からの中古車の輸入を起業した帰国研修員、ABEイニシアティブで修士号を取得した後に、別プログラムで再来日し、障害者の生活レベルの向上に取り組み、博士号取得を目指す帰国研修員など、日本とアフリカとのかけ橋となるべく、国境を越えた躍進ぶりが報告されました。
次に、日本企業の発表としてヤマハ発動機株式会社から、アフリカでのシェアリングやタクシー業、物流サービスなどを行うMobility as a Service(MaaS)事業者に対して、二輪車両の貸与によるアセットマネジメント事業の展開、加えて現地ライダ-の雇用を通して就業機会の創出を図る新事業が紹介されました。

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留学中の成果等を発表するJICA帰国研修員

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アフリカでの事業紹介を行うヤマハ発動機(株)モービリティサービス部門 小林グループマネージャー

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南アフリカのJICA帰国研修員等との集合写真

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ボツワナのJICA帰国研修員等との集合写真

また、上記発表の後に南アフリカ及びボツワナでは、ブレークアウトセッションとして、対面で帰国研修員間での意見交換会を行ないました。
南アフリカの報告会では、最近帰国した研修員から、来日直後はコロナ禍の水際対策強化にかかる措置が取られ宿泊施設で2週間待機したことや、大学で勉学が始まった後も異文化での生活で様々な体験をすることができたことなど、研修員に共通の思い出話で会場が盛り上がりました。また、南アフリカの国営電力会社・エスコムの帰国研修員からは、現在同国が直面している深刻な電力不足へ対応するため、在学時にエンジニアリングを専攻し、理論のみならずより実践的な技術を習得することができ、実際に現在同社での業務に活用しているとの報告がありました。
ボツワナの報告会では、民間セクターの重要性を鑑みて、JICAの「資源の絆」プログラムに参加したボツワナ国際技術大学の教員や、今月本邦招へいプログラムに参加した起業省の局長から発表があり、同国における今後の起業家促進のあり方等について意見交換が行われました。
南アフリカ、ボツワナのみならず、ジンバブエ、ナミビアにおいても、今後帰国研修員のネットワークを強化するために、帰国研修員同窓会等の活性化に向けた取り組みが検討されております。