「母子の健康のための家庭用保健記録実施強化ガイド」発表のためのセミナーを開催

掲載日:2023.05.10

イベント |

概要

会議名:「母子の健康のための家庭用保健記録実施強化ガイド」発表のためのセミナーを開催
開催日:2023年4月20日(Webinar)および 2023年5月10日(対面、IMNHC2023)
主催:JICA、WHO、UNICEF
場所:オンライン、南アフリカ共和国(ケープタウン)

主な参加者

Webinar

尾﨑敬子氏 JICA、アニエダ・ポルテラ 氏 WHO、ローラ・ロクライン氏 WHO,アン・デッジェン氏 UNICEF

IMNHC

尾﨑敬子氏 JICA 国際協力専門員、青木藍氏 国立成育医療研究センター研究員、アンシュウ・バナジー氏 WHO、ルウェイ・ピアソン氏 UNICEF、ケタ・フランシスコ氏 アンゴラ保健省

背景・目的

JICAは、家庭用保健記録の一つである母子手帳の活用を各国で支援してきた豊かな知見を活かし、世界保健機関(WHO)および国際連合児童基金(UNICEF)と連携して母子継続ケアの強化を目指しています。2023年2月7日にはJICA、UNICEF、WHOによる「母子の健康のための家庭用保健記録実施強化ガイド(Strengthening implementation of home-based records for maternal, newborn and child health:a guide for country programme managers)」(注)を出版しました。開発途上国や支援機関がガイドを活用して家庭用保健記録の実施を強化することができるよう、クオリティ・オブ・ケアネットワークウェビナー(Quality of Care Network Webinar、2023年4月20日)と妊産婦と新生児の健康に関する国際会合(IMNHC2023、ケープタウン、2023年5月10日)の2つの国際会合が開催され、80ヶ国以上から400名を超える参加がありました。

内容

クオリティ・オブ・ケアネットワークウェビナーでは、まず、アニエダ・ポルテラ氏、ローラ・ロクライン氏(以上WHO)、尾﨑敬子氏(JICA国際協力専門員)、アン・デッジェン氏(UNICEF)がガイドの目的・構成・内容を説明しました。続いてJICAと「母子手帳を通じた母子継続ケア改善プロジェクト(2018-2022)」を実施したガーナヘルスサービス担当者が、予算確保の重要性や資金動員の経験を共有しガイドの完成を歓迎しました。参加者からは、家庭用保健記録導入に関する費用対効果、事業のモニタリングにおける責任者の選定や政府のリーダーシップ、デジタル化など質問がありました。

対面により開催されたIMNHC2023は約1,800人がケープタウンに集った国際会合でした。JICAの尾﨑氏は、家庭用保健記録の主な使用者の声を紹介し、実施を強化する議論の導入としました。続いてWHO母子・新生児・児童・思春期保健・高齢化部門局長のアンシュウ・バナジー氏がガイドの概要を説明した後、アンゴラ保健省のケタ・フランシスコ氏が、母子手帳導入とモニタリングの実際と教訓をガイドの流れに沿って共有しました。国立成育医療研究センターの青木藍氏は、アンゴラの事例を通じて、モニタリングや計画の強化への実装研究活用の可能性を発表しました。参加者からは、内容の選定プロセス、コミュニティヘルスワーカーの活用、実装研究などについて質問がありました。 議論をリードしたUNICEFのルウェイ・ピアソン氏は、最後に人々のエンパワメントのためには提供されるケアの質向上と統合が必要であり、家庭用保健記録の活用強化が重要であるとまとめました。

家庭用保健記録に関心のある世界中のパートナーや関係者に対して、本ガイドの紹介を広く効果的に実施しました。今後は、本ガイドの活用にあたって、技術的支援を必要とする国々に対するサポートや、すべての女性と子どもの健康向上のために必要な活動を、JICA、UNICEF、WHOの三者で協力して、引き続き取り組んでいきます。

資料

関連リンク

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IMNHCで発表する尾﨑専門員

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