【終了】JICA研究所 ナレッジフォーラム(第3回):人的資源開発の未来にむけた課題~デジタル化、AI、途上国、雇用の未来~

掲載日:2019.06.11

イベント |

イベント内容

JICA研究所(JICA RI)は、国際開発に関心をもつ多様な関係者が定期的に集い自由闊達に議論する場として、今年1月にJICA RIナレッジフォーラムを立ち上げました。本フォーラムは、国際開発動向や開発協力に関する内外の知見を多様な関係者で共有・相互学習し、新しいアイデアを生み出していくKnowledge Co-Creation Platformとして機能することをめざしています。

第3回のナレッジフォーラムでは、デジタル化時代に求められる人材育成と社会保障について焦点をあてます。

IoTやAIの普及により、社会は急速にデジタル化しており、インダストリー4.0やソサエティ5.0といった、便利で情報化した近未来が描かれるようになりました。これに伴い、雇用や就労の機会も、AIに代わられたり、新しい技能が求められたりすることが見込まれています。このような変化は、先進国だけではなく途上国にも着実に訪れることが指摘されており、米国では2023年ごろ、ケニアでは2034年ごろ、エチオピアでも2042年までには、ロボットが作る家具の値段が、職人のものよりも安くなる時代が来ると予見されています。途上国においても、ITインフラの整備、デジタル技術にかかる教育の重要性が高まっていると言われています。

他方、世界銀行が2019年に発表した「仕事の本質の変化」報告書は、今後の社会において人々が修得すべき技能として、複雑な問題解決に必要なスキル、経験的知識に基づいたスキル、協調性を要するスキルと、これらを統合して目的や意義を見出す力を挙げています。また、広がる格差への対応としての社会保障の充実も必要と指摘しています。

デジタル化時代に求められる人材とは?AIに負けない人間の領域とは?今後も人々が担っていく仕事に必要なコミュニケーション力や工夫する力という、定型化されない能力開発の手法とは?

本セミナーでは、デジタル化時代に求められる人材育成と社会保障制度についてお話いただき、途上国の文脈と成人の能力開発の視点を交えて討論を行います。

プログラム

17:00–17:05 趣旨説明(JICA研究所)

17:05–17:45 「AI時代の雇用・経済の未来」(仮題)
(井上智洋 准教授/駒澤大学経済学部)

17:45–18:15 コメント
【登壇者】
1) 山口しのぶ 教授/東京工業大学 学術国際情報センター 先端研究部門
2) 神公明 職員/JICA研究所兼産業開発・公共政策部

18:15- 18:45 オープンフォーラム
【モデレーター】
藤田安男 副所長/JICA研究所

18:45-19:30 懇親会(自由参加)

講師略歴

井上 智洋 (いのうえ ともひろ) 氏

肩書:
駒澤大学経済学部 准教授

略歴:
東京生まれ。
1997年慶應義塾大学環境情報学部卒業。

IT企業勤務を経てから早稲田大学大学院経済学研究科に入学し、
2011年に同大学で博士号を取得。
2012年から3年間、早稲田大学政治経済学部助教を務めた後、
2015年に駒澤大学経済学部講師に就任。
2017年4月からは同大学准教授。専門はマクロ経済学。

最近は人工知能が経済に与える影響について論じることが多い。
AI社会論研究会共同発起人。

著書:
最新刊『AI時代の新・ベーシックインカム論 』 (光文社新書)
『人工超知能』 (秀和システム)
『人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊』 (文藝春秋)
『ヘリコプターマネー』 (日本経済新聞出版社)
『新しいJavaの教科書』 (ソフトバンククリエイティブ)
『人工知能は資本主義を終焉させるか 経済的特異点と社会的特異点』共著 (PHP新書)
『人口減少社会の未来学』共著 (文藝春秋)
など

テレビ:
NHK 「日曜討論」
日本テレビ 「出川哲朗のアイ・アム・スタディー」、「スッキリ」
フジテレビ 「リトルプレゼンター」、「報道プライムサンデー」
テレビ朝日 「スーパーJチャンネル」
BSジャパン 「田村淳のBUSINESS BASIC」特別編

記事等:
「次代を創る100人 2017」(日経ビジネス)
記者会見「議論再燃!ベーシックインカム」(1) AI時代にはBIが不可欠(日本記者クラブ)
インタビュー「全人口の1割しか働けない汎用AI社会 ベーシックインカムで社会の最低保障を」(Journalism)
「駒澤大学 井上智洋准教授に聞く、ビジネスパーソンは「AI」をどう学び、活かすべきか?」(Beyond)
対談「人工知能の進化が、私たちの価値観を根底から揺さぶる日。」(月刊 同朋)

問い合わせ

JICA研究所(担当:森実)
メール:ditas-rsunit@jica.go.jp

申し込み方法

このイベントは終了いたしました。