書籍刊行記念イベント「東南アジアにおけるイスラームの位置」

掲載日:2015.09.25

イベント |

イベント内容

東南アジアの6億2千万人の人口のうち、イスラーム教徒の割合は半数を超えると言われており、政治、経済、文化のあらゆる側面において、東南アジアにおけるイスラーム教徒は注目を集めています。しかし東南アジアのイスラームは相反する2つのイメージにより捉えられているのが現状です。一つは、各国の文化に融合した形でイスラーム教が発展し、中東のイスラーム諸国と比べ穏健であるというものです。一方もう1つの見方は、東南アジアにおいてもイスラーム急進派が台頭しており危険性を孕むものであるという考えです。

JICA研究所は、この相反する二つの見方のギャップを埋めるべく、2008年から2011年にかけて研究プロジェクトを実施しました。研究では、東南アジアにおけるイスラーム教徒に対する捉え方の現状を踏まえつつ、イスラーム教徒を取り巻く政治、社会が向かうべき方向とは何か分析を試みています。そして研究の成果として、東南アジアのイスラーム社会のグローバル化に伴う変容を、多様な観点から分析した英文書籍を発行しました。

書籍:Southeast Asian Muslims in the Era of Globalization

本イベントでは、共同編者である見市建氏に書籍を概観頂くとともに、Omar Farouk氏にはカンボジアのグローバル化がイスラーム教徒に与えた影響を発表頂きます。さらに、ご自身もタイ王国のイスラーム教徒という背景から、イスラーム社会の安定や平和の関心が高いSurin Pitsuwan JICA研究所特別招聘研究員より、世界をフィールドとした政治、外交分野での豊富なご経験に基づき東南アジア社会が向かうべき道について述べて頂きます。

写真:
モスクで祈りを捧げる子どもたち(マレーシア)
(安田菜津紀・スタディオアフタモード/JICA)

■プログラム案

14:00-14:25 なぜ東南アジアのイスラームを考えるべきなのか
~書籍概要に触れながら~ 見市 建(岩手県立大学准教授)
14:25-14:45 グローバル化がカンボジアのイスラーム教徒に与えた影響
Omar Farouk(広島市立大学名誉教授/Centre for Policy Research and International
Studies,Universiti Sains Malaysia, Penang )
14:45-15:05 東南アジアにおけるイスラーム社会の現状と今後歩むべき道
Surin Pitsuwan(JICA研究所特別招聘研究員)
15:05-15:35 質疑応答
15:35-15:40 閉会の言葉  畝 伊智朗(JICA研究所所長)

申込み方法

下のお申込みボタンよりお申込みください。

問い合わせ先

JICA研究所(担当:岡本、堀井)
E-mail:ditas-rsunit@jica.go.jp TEL:03-3269-2959