公開シンポジウム　「青年海外協力隊の学際的研究」

青年海外協力隊（JOCV）は、1965年に日本政府の事業として発足した海外ボランティア事業であり、これまでに世界の88ヶ国に4万人以上の隊員が派遣されてきました。今年2015年は創設50周年となる記念の年です。この事業は、開発協力だけでなく、日本と途上国との相互理解、日本青年の育成という多様な目的を持ちあわせたユニークな事業ですが、その多面性ゆえに、一つの尺度や観点からの評価や理解が難しい面があります。

そこでJICA研究所は、様々な学問の観点から協力隊事業を分析し、理解するために、この研究プロジェクトを立ち上げ、皆様に研究成果を還元するための公開セミナーを定期的に開催してきました。これまでに開催されたセミナーのテーマは、協力隊の歴史（第1回）、人類学から見た協力隊（第2回）、海外ボランティア事業の国際比較（第3回）、開発協力と青年育成のあいだ（第4回）、隊員がもたらすもの—開発協力の担い手（第5回）、青年海外協力隊と隊員の人物像（第6回）となっております。

今般、これらの研究成果を書籍としてミネルヴァ書房から出版することとなりました。そこで、今回はその書籍の内容を中心に本研究の成果をまとめて皆様に発表する機会といたします。

日時: 2015年11月27日（金） 9:45～17:00

場所: JICA市ヶ谷ビル 2F　国際会議場

オープニングセッション (09:45-10:05)

09:45-09:50
挨拶…畝伊智朗（JICA研究所長）

09:50-10:05
「協力隊の50年と協力隊研究」岡部恭宜（東北大学教授/JICA研究所 客員研究員）

セッション1 　協力隊員について知る (10:05-11:50)

10:05-10:30
「『めげずに頑張り続ける力』はどこから来るのか——パネルデータおよびインタビューによる分析」佐藤峰（横浜国立大学准教授)

10:30-10:55
「協力隊員の応募動機による類型化——意識調査のデータ分析」須田一哉（前JICA研究所研究助手）

10:55-11:20
「協力隊と社会人基礎力」大貫真友子（JICA研究所研究員)

11:20-11:30
コメント：内海成治（京都女子大学教授）

11:30-11:50
質疑応答

11:50-12:45
昼食休憩

セッション2 　協力隊の諸制度 (12:45-14:30)

12:45-13:10
「地球市民としてグローバル社会をいかに生きるか——「グローバル人材育成」と青年海外協力隊短期派遣の課題と可能性」藤掛洋子（横浜国立大学教授）

13:10-13:35
「協力隊事業におけるJICA在外事務所 の役割」山田浩司（JICA企画部参事役）

13:35-14:00
「政府系ボランティアのパイオニア-米国平和部隊（ピースコー）の「非政治性」に関する考察」河内久実子（横浜国立大学学務・国際部国際課特任職員）

14:00-14:10
コメント：小川登志夫（JICA青年海外協力隊事務局長）

14:10-14:30
質疑応答

14:30-14:40
休憩

セッション3　協力隊員がもたらす変化——開発協力の担い手 (14:40-16:25)

14:40-15:05
「協力隊とキャパシティー・ディベロプメント」細野昭雄（JICA研究所シニアリサーチアドバイザー）

15:05-15:30
「人を変える隊員たち——バングラデシュ予防接種、中米シャーガス病対策からの考察」上田直子（JICA青年海外協力隊事務局アジア・大洋州課長）

15:30-15:55
「バングラデシュ国初等教育分野における青年海外協力隊隊員の役割と可能性」馬場卓也（広島大学教授）

15:55-16:05
コメント：高野剛（JICA中南米部長）

16:05-16:25
質疑応答

セッション4　シンポジウム全体に関する質疑応答 (16:25-16:55)

16:55-17:00
総括…岡部恭宜

閉会

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※取材のため会場内にメディアのカメラや撮影チームが入る可能性もありますのでご了承ください。

JICA研究所（担当：坂巻、高島）
E-mail：ditas-rsunit@jica.go.jp　TEL：03-3269-2959