Conditional Cash Transfers (CCT)は女性のエンパワーメントに貢献するのか?-『ボルサファミリアプログラム(ブラジル)』の事例から-

掲載日:2013.01.10

イベント |

イベント内容

JICA研究所では、2012年9月10日に世界銀行リードエコノミストを招き、開発途上国における「条件付現金給付(CCT)」の貧困削減効果についてセミナーを開催しました。今回のセミナーでは、ブラジル・ミナスジェライス連邦大学よりガルシア准教授*を迎え、CCTの成功事例の一つと名高いブラジル政府によるCCTプログラム「ボルサファミリア」を事例に、CCTの女性のエンパワーメント効果について議論します。

ボルサファミリアは、一般的なCCTプログラムと同様に、貧困世帯を抽出し、人的資本の形成を条件(子供の通学、産前産後健診等)に、現金給付を行います。条件と現金給付により、世代間の貧困の伝承(慢性的貧困)を防ぐ事がこうした制度設計の目的の一つとなっています。CCTプログラムは、現金給付・条件付与の対象を女性とするなど、何らかの形でジェンダーに配慮した仕組みを組み込んでいる場合が多々あります。こうした事情から、「CCTプログラムの受益者の大多数が女性であり、それ故、CCTプログラムは女性のエンパワーメントに貢献している」との論調が広く普及しています。はたしてこれは本当でしょうか。

2010年から2011年までにサンパウロ市の貧困地帯で行われたフィールドワークを元に、ボルサファミリアの女性のエンパワーメント効果について検証します。

* サンパウロ大学(修士課程)、パリ第8大学(博士課程)を修了後、サンパウロ市に所在する都市研究センター(Centro de Estudos da Metropole)を経て、現職。専門分野は、ジェンダー・人種・家族・社会政策等。

申込み方法

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問い合わせ先

JICA研究所 企画課 敦賀
Email:ditas-rsunit@jica.go.jp
TEL:03-3269-2959 FAX:03-3269-2054