日米合同シンポジウム「平和構築と国家建設のための天然資源管理」

掲載日:2011.10.25

イベント |

イベント内容

日本と米国は、紛争後の復興を目指す国々への二国間援助の二大貢献国です。その過去10年以上の経験は、紛争後の平和構築や外交にはもっと効果的な手法が必要なことを示しています。そのような中で、天然資源管理への着目は、平和構築のためにまだ十分に活用されていない手法を提供してくれます。

本合同シンポジウムは、環境法研究所(ELI)、日本グローバル・インフラストラクチャー財団(GIF)、東京大学による共同研究に基づく書籍『天然資源を平和構築に活かすために:日米の援助からの教訓(“Harnessing Natural Resources for Peacebuilding: Lessons from U.S. and Japanese Assistance”)」の発刊を記念するとともに、JICA研究所が今年から開始した紛争後の土地・不動産問題に関する研究プロジェクトの構想を紹介することを目的としています。
ELI-GIF-東京大学の共同研究では、日米の研究者・実務者がアフガニスタン、イラク、フィリピン、東ティモール等のプロジェクトを分析し、天然資源管理への支援によって日米の平和構築への取り組みを強化するための教訓や可能性が提示されています。
JICA研究所の研究プロジェクトに参加する研究者は、天然資源の中でも土地・不動産問題に注目した分析を紹介しながら議論に参加します。JICA研究所のプロジェクトは開始されたばかりですが、その着目点を共有することで、紛争後の天然資源管理という課題についての理解が深まることが期待されます。

実務者、研究者、学生等、関心のある方からの幅広いご参加をお待ちしております。シンポジウムでは、紛争・平和構築における天然資源管理の役割、紛争後の権力構造についての教訓、紛争後の天然資源管理への支援における課題等について、開発や安全保障の実務家への提言が発表され、様々な視点からの意見交換が行われる予定です。

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第一部:紛争後の土地・不動産問題-国家建設と経済発展の視点から-

セッション1:紛争後・紛争影響下での土地・不動産問題 (司会:中山幹康(東京大学))
- アフガニスタンでの平和構築の優先課題としての道路インフラ再建:土地権利への負の影響:Mourad Shalaby(マギル大学・カナダ)
- アフガニスタンのケシ農家への麻薬対策支援:正しい方法を見出すために:David M. Catarious(元CNAアナリスト・米国)
- アフガニスタンにおける武装解除・再統合と天然資源:佐藤麻美(東京大学)
- ディスカッション:紛争後の土地・不動産問題-国家建設と経済発展の視点から-(アフリカの事例を中心に):武内進一(JICA研究所)
- 質疑応答

セッション2:紛争後の国家建設と経済発展における土地・不動産問題 セッション1:紛争後・紛争影響下での土地・不動産問題(司会:中山幹康(東京大学))
- アメリカからリベリアへの二国間援助:平和構築の基礎としての林業:Lisa Goldman(ELI)
- アジアでの持続的な森林管理を通じた平和構築:Jennifer Wallace(メリーランド大学・米国)
- 紛争後の東ティモールにおける天然資源管理とコミュニティ復興支援:宮澤尚里(東京大学)
- コメント:古沢希代子(東京女子大学)
- コメント:室谷龍太郎(JICA研究所)
- 質疑応答

第二部:天然資源を平和構築に活かすために:日米の援助からの教訓

セッション1:概要説明 (司会:武内進一)
- 日米共同研究プロジェクトの概要:Carl Bruch(ELI)

セッション2-1:支援の現場からの教訓 (司会:武内進一)
- ミンダナオでの天然資源ガバナンス改善と平和と安定の実現:Maria Zita Butardo-Toribio(フィリピン大学ロスバニョス校・フィリピン)
- スリランカにおけるインフラと平和構築:杉浦未希子(コロンビア大学・米国)
- 南スーダンでの紛争後復興における内陸水運復旧:石渡幹夫(世界銀行/元JICA)
- 質疑応答

セッション2-2:支援の現場からの教訓 (司会:室谷龍太郎)
- 東ティモールにおける紛争後の農業復興:佐藤晴香(東京大学)
- 地雷処理と平和構築:カンボジアの事例から :湯澤(下谷内)奈緒 (日本国際問題研究所)
- 天然資源、紛争後復興と地域統合:Carl Bruch(ELI)
- 質疑応答

セッション3:パネル・ディスカッション
 ~紛争後の国々でのより良い天然資源管理に向けて~
(1) モデレーター:Carl Bruch(ELI)
(2) パネリスト:

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助成:国際交流基金日米センター

申込み方法

シンポジウムへのご参加を希望される方は、以下「参加申込み」ボタンから参加申込みフォームに必要事項をご記入の上、お申込み下さい。(10月24日受付締切) お申込み人数が定員に達し次第、締め切りとさせていただきますので予めご了承下さい。

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問い合わせ先

JICA研究所 企画課(担当:上野・山下)
E-Mail:ditas-rsunit@jica.go.jp
TEL:03-3269-2959 FAX:03-3269-2054