道路メンテナンス業務の外部委託化に関する監理能力強化(フェーズ2)(Strengthening of Capacity on Roads Maintenance Management through Contracting(Phase2))

  • 案件名:道路メンテナンス業務の外部委託化に関する監理能力強化プロジェクト(フェーズ2)(Strengthening of Capacity on Roads Maintenance Management through Contracting(Phase2))
  • 対象地域:ケニア全国
  • 協力期間:2013年11月〜2015年11月
  • 実施機関:運輸交通インフラ省(MTOI)、道路基金(KRB)、国道公社(KENHA)、都市道路公社(KURA)、地方道路公社(KERRA)、野生生物公社(KWS)
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道路点検状況

ケニア国では、輸送手段のうち道路交通が90パーセント以上を占めており、道路網の整備・改善はケニア国の経済成長にとって重要な開発課題と認識されています。

同国の道路建設は、各国ドナーによる援助などにより急ピッチに進められていますが、維持管理に対する重要度が十分に理解されていないため、ポットホールなどの損傷が放置され自動車交通の妨げとなるなど社会問題化してきています。更には劣悪な道路状態は交通事故の増加や排気ガスによる環境汚染の一員となるなど問題が深刻化してきています。

このような状況の下、事態を改善すべく政府は道路行政改革を実施、維持管理向けに道路特別財源を確保し、道路管理の専門機関として道路公社を設立しました。フェーズ1では、新しい体制を円滑に機能させるための各種行政手続き(コスト積算、調達、契約、施工監理、工事評価)の制度構築を支援しました。

本フェーズ2では、フェーズ1で作成した各種マニュアル類の浸透を図ると共に、VIMS(Vehicle Intelligent Monitoring System)(注1)を用いたケニア全土の道路状況の把握とそれに基づいた維持管理計画の策定を支援しています。

更に、パイロットプロジェクトとして試行導入しているケニア版性能規定型維持管理方式(注2)の改善を行い、同方式を拡大することにより実際の道路状況を改善させるべく支援を行っています。

(注1):VIMS(Vehicle Intelligent Monitoring System)は、車の走行時の揺れ(上下方向の加速度)から道路の平坦性を測定する装置のことで、安価で簡易に測定できる特徴があります。
(注2):性能規定型維持管理方式とは、例えば道路を管理する場合に、清掃の回数などを指定するのではなく、道路を常に綺麗な状況に保つ(一定の管理水準をクリアさせる)よう管理することをいいます。