SATREPS MNGD プロジェクトでの第5回JCCを実施

2023.09.30

9月30日 SATREPS MNGDプロジェクトにおける第5回のJCCがジンカ大学にて実施されました。
このJCCには、日本側からは、研究代表である木村京都大学名誉教授をはじめ、京都大学、愛媛大学、宮崎大学の研究者の皆さん計12名が参加しました。また、エチオピア側からは、ジンカ大学Kusse Gudishe学長をはじめ、アディスアベバ科学技術大学、ジンカ大学、エチオピア道路局道路研究センターから11名が参加しました。

アフリカ大陸に広く分布するブラックコットンソイルに代表される特殊土地盤は、エチオピアの国土110万平方キロメートルの1割以上を占めています。この土は含有水分量により大きく膨張や収縮するため、道路のひび割れや盛り上がりの原因となり、このような道路の損傷により幹線道路へのアクセスが断たれた村落では社会サービスや物流へのアクセスが困難になっています。

このSATREPS MNGDプロジェクトは、京都大学とアディスアベバ科学技術大学による5年間のプロジェクトであり、路盤を安定させるセルロースを原料とした土質改良材の開発を目指します。日本では、セルロースを原料としたセルドロンという粉末の商品をセメントと混ぜて使用することが、土質の改良に有効であることがわかっています。エチオピアでは、南オモ県で栽培されているエンセーテ(ニセバナナの葉)やその他の植物の研究をすることにより、そのセルロースが土質改良材として活用できるかを調査します。

本プロジェクトは、2019年に開始し、途中、COVID-19などの影響を受け、日本人研究者が渡航できない時期もありました。土を扱う研究の性質上、日本での実験も難しく、進捗が思い通りに行かない時期が長期間に及びました。

今回のJCCでは、プロジェクト実施期間を1年間、延長することが確認され、残り1年半の期間もって、研究成果を積み上げていくことが確認されました。また、項目ごとに、これまでの成果、今後の予定が確認されました。

合わせて、現地でのパイロットプロジェクトは、地域の協力を得ながら進めていくことが確認されました。

※MNGD:特殊土地盤上道路災害低減に向けた植物由来の土地改良材の開発と運用モデル

ジンカ大学 Kusse学長による開会の言葉

ジンカ大学 Kusse学長による開会の言葉

第5回JCCでの議論の様子

第5回JCCでの議論の様子

ジンカ大学近くの走行試験場

ジンカ大学近くの走行試験場

バイツマル村のパイロットサイトの様子

バイツマル村のパイロットサイトの様子

Ariコミュニティ代表Gizachew氏とのパイロットサイトでの協議の様子

Ariコミュニティ代表Gizachew氏とのパイロットサイトでの協議の様子

宮崎大学福林准教授、ERA道路研究所Worku所長、エチオピア建設事業公社Ato Engda氏らによるパイロットサイトでの協議の様子

宮崎大学福林准教授、ERA道路研究所Worku所長、エチオピア建設事業公社Ato Engda氏らによるパイロットサイトでの協議の様子

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