ボランティアレポート「安全に健康に」

2023.10.11

名 前:田口孔一
隊 次:2022年度7次隊
職 種:コミュニティ開発
配属先:国連世界食糧計画(WFP)
出身地:埼玉県所沢市

私が派遣されているマラウイという国では、1971年に最初の協力隊が派遣されてから、50年以上の月日がたっています。合計1,900人以上の先輩ボランティアがこの地で活躍をされてきました。この数は世界的に見ても多いようで、青年海外協力隊のかかわりが深い国の一つとして、たくさんの先輩隊員がマラウイ国内でご活躍されてきました。

非常に残念なことではありますが、マラウイでも12名の隊員が派遣活動中に交通事故やマラリアにより、命を落としています。これらの隊員を偲び、マラウイ各地には慰霊碑が建てられており、新たに赴任した新隊員は必ず各地のうちひとつの慰霊碑を訪れ、献花をするのがマラウイ隊員の慣例になっています。また首都リロングウェにある隊員連絡所にも慰霊碑があり、毎年そこで慰霊祭が執り行われています。

今年度も9月に物故隊員の慰霊祭が執り行われました。12名全員の遺影を前にそれぞれの生前の活躍を知り、全員で黙祷をささげ、慰霊碑へ献花・線香を手向けました。家族や友人のいる日本に戻ることができなかった12人の無念に思いを馳せ、改めて現在活動している我々が何事もなく、任期を終えることが大切だということを再認識する貴重な機会でした。

全世界的に、新型コロナウイルス感染症が下火になっていますが、それにより家計にダメージを負った方々による犯罪が増加傾向にあり、被害にあう日本人もいます。様々な犯罪被害事例を目にする機会も増えています。マラウイにおいても同様で、犯罪が増えている感覚ですし、犯罪だけでなく、交通事故も日本にいる以上に目にします。道路上では日本では車検の通らないボロボロの中古車が路上を走り、道路脇には交通事故があったであろう壊れて炎上した車の残骸を目にします。交通事故が起こりそうなヒヤッとする場面も多く経験します。
このような日本とは全く異なる環境で、まずは無事に任期を全うし、無事に生きて帰ること自体がとても大切であるということを改めて認識し残りの活動に取り組んでいきたいと気を新たにした1日でした。

*1 亡くなった隊員を偲ぶ様子

*1 亡くなった隊員を偲ぶ様子

*2 花を手向けた慰霊碑

*2 花を手向けた慰霊碑

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