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モザンビークといえば、何を思い浮かべますでしょうか?多くの方にとって、アフリカにある国だけど、あまり詳しいことは分からない国ではないでしょうか?

モザンビークは、アフリカ南東部にあり、国土は日本の約2倍で2,500キロを超える海岸線を有します。人口は約3,300万、公用語はポルトガル語ですが、約40の民族が暮らす多民族国家です。歴史的には、8世紀にアラブ人が交易のために漂着、15世紀末には、ヴァスコ・ダ・ガマが国内唯一の世界遺産となっているモザンビーク島に上陸しました。織田信長に仕えたあの弥助はモザンビーク出身とも言われています。

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その後、1975年ポルトガルから独立、1977年から1992年まで続いた内戦の終了以降、年平均約7%の経済成長を遂げてきました。しかしながら、直近の1人当たりのGNI(国民総所得)は480ドルです。国連が発表している、健康、教育、所得等の水準を示す人間開発指数は191か国中185位と、世界でも最貧国の1つです。多くの国民が経済成長の恩恵を十分に受けられていないという課題があります。

他方で、近年は、アルミニウム、石炭、天然ガス等豊富な鉱物資源を活用した資源開発も活発に行われています。また、大航海時代から西洋、インド、東洋を結ぶ航路の中間地点であり、アフリカの内陸国への玄関口となっていることから、世界交易上の重要な場所であり、大きな発展の可能性を秘めた国でもあります。

日本との関係では、日本の主要輸出品目は自動車で、全体の約40%を占めており、日本から持ち込まれた中古車両が街中を走っています。また、日本の主要輸入品目は石炭、アルミニウムですが、エビ等の魚介類も輸入されています。

JICAは、2003年4月の拠点開設以来、モザンビークにおいて幅広い協力を実施してきています。例えば、保健医療・教育等の人間開発、小農支援を通じた農業開発、民間セクター活性化や電力・道路・港湾といったインフラ整備等持続可能な経済成長の推進、安全な水の確保や環境・気候変動対策といった協力です。近年は、国内の格差是正を目的とした北部への協力や都市化が急速に進展するマプト都市圏への協力に力を入れてきています。

最後に、JICAは、人と人との交流を通じた信頼関係の構築を特に重要視しています。これまでに約17,000のモザンビーク人を日本で研修員・留学生として受入れ、約2,300人の日本人をモザンビークに専門家・ボランティアとして派遣しています。また、日本の政府開発援助の協力実績は2,300億円に達しています。今後とも、様々な協力形態を駆使しつつ、モザンビークの開発に貢献していきたいと考えています。

モザンビーク事務所長
大塚 和哉