フィリピン向け開発計画調査型技術協力討議議事録の署名:衛生改善及び水質汚濁対策に向けた下水道整備計画の策定を支援

2024.04.11

国際協力機構(JICA)は、4月11日、フィリピン共和国政府との間で、技術協力プロジェクト「下水道整備のための包括的マスタープラン策定プロジェクト」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。


フィリピン中部に位置するメトロセブは、セブ市を含むフィリピン第2の都市圏ですが、経済発展に伴い、都市人口が急増しているものの、下水道をはじめとした衛生施設が十分に整備されておらず、河川や沿岸域、地下水の汚染や、それに伴う住民の健康被害が問題となっています。

メトロセブは観光への経済依存度が大きく、持続的な開発の実現のためにもこれらの課題の解決が重要です。本案件は、メトロセブにおける中長期的な目標である下水道整備に向けた、汚水や汚泥処理を含めた包括的なマスタープランの策定や、下水道整備事業のための優先プロジェクトのプレ・フィージビリティ調査の実施を通じて、同地域の衛生環境や水質汚濁の改善に貢献し、より効果・効率的で質の高い汚水処理事業の提供を目指すもので、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール6に貢献します。

このメトロセブにおいて、JICAは横浜市と連携して、持続可能な都市開発ビジョンおよび都市開発戦略の策定や実現のためのロードマップの作成支援したほか、無償資金協力『メトロセブ水道区汚泥管理計画』では、水環境分野における横浜市の技術・ノウハウを生かしてきました。本事業でも、課題解決について、横浜市と協力する予定です。

案件の詳細は以下のとおりです。

【案件基礎情報】
国名:フィリピン共和国
案件名:下水道整備のための包括的マスタープラン策定プロジェクト
実施予定期間: 36ヵ月
実施機関:メトロセブ水道区(Metropolitan Cebu Water District。以下、「MCWD」)
対象地域: セブ市、マンダウエ市、ラプラプ市、タリサイ市、リロアン町、コンソラシオン町、コンポステラ町、コルドバ町
具体的事業内容: 包括的マスタープランの策定を通じ、MCWDの汚水管理計画に係る計画策定能力の強化を支援し、資金調達手法の整理も含めた下水道整備事業の実施体制の強化を図る。

関連リンク:
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