ボランティアの力が世界を変える!~国際ボランティア・デーでの協力隊員の活躍~

2023.12.18

「国際ボランティア・デー(International Volunteer Day)」となる2023年12月5日、この日を祝うイベントを多くのボランティア団体と共に開催しました。なお、1985年12月に開催された国連総会において「国際ボランティア・デー」が制定されたことをきっかけに、毎年12月5日はボランティア活動の啓発を行う日となっています。

2023年の国際ボランティア・デーのテーマは「もしみんながボランティア活動したら(#IfEveryoneDid)」。もしみんながボランティアに参加すれば、世界はより良い場所になるだろうという思いが込められています。本イベントに参加したボランティア団体の一例を挙げると、JICA海外協力隊のほか、国連ボランティア計画 (UNV)、韓国国際協力団(KOICA)、米国平和部隊(Peace Corps)、ウガンダ赤十字など団体の規模や活動内容などもさまざま。そんな中、事前にボランティア団体間で話し合いを重ね、イベントでの各団体の役割を分担し、お互い連携して実現したものです。

ウガンダ国内の様々なボランティアと共にJICA協力隊もイベントに参加

ウガンダ国内の様々なボランティアと共にJICA協力隊もイベントに参加

イベント当日は、会場となったカンパラ市内ナカワ地区でのコミュニティを巻き込んだ清掃活動から始まり、献血、ミニサッカー試合やゲーム等をボランティア及びその団体スタッフがコミュニティと協力しながら行いました。また、メインステージではマテケ青少年・児童担当大臣によるボランティア活動を称えるスピーチや各ボランティア団体代表による活動紹介の他、各団体のボランティア登壇による「ボランティアの声」と題したパネル・ディスカッションなどが行われるなど、イベントを通じてウガンダ国内におけるボランティア活動の役割や重要性が強く認識される機会となり、その様子が現地メディアを通じて広く発信されました。

会場では献血やHIV検査も実施

会場では献血やHIV検査も実施

ミニサッカー大会の様子

ミニサッカー大会の様子

「ボランティアの声」に登壇した青年海外協力隊の小田侑佳さん(2021年度2次隊)は、ボランティア活動するに至った動機を参加者の前で語る中で、中学生の頃からJICA海外協力隊の活動に興味があったこと、小学校に海外協力隊出身の方が出前出張に来られたことがきっかけであったことなどを紹介しました。また、小田さん自身は公立小学校で算数の授業を教えていますが、これに加えてコミュニティの人たちに空手を教える一方、小田さん自身は任地での主要民族であるガンダ族の舞踊である「マガンダ」を学ぶなど、相互交流を大事にして活動することを心掛けていることなどを熱く語りました。

「ボランティアの声」セッションで他のボランティアと共に語る小田さん

「ボランティアの声」セッションで他のボランティアと共に語る小田さん

また、JICAウガンダ事務所が2021年からパートナーシップ協定を締結しているソルティーロ・ブライトスターズのサッカー選手はサッカーが大好きな子供達の憧れとなる存在ですが、先ほど触れた清掃活動ではサッカー選手も参加し、プロサッカー選手を目指す子どもたちに対し、清掃活動がコミュニティにおいて果たす重要性や率先して社会貢献をすることの意義を示しました。

ソルティーロ・ブライトスターズの選手とJICA海外協力隊も清掃活動に参加

ソルティーロ・ブライトスターズの選手とJICA海外協力隊も清掃活動に参加

なお、今回会場となったナカワ地区にはJICAが50年以上もの間支援をしてきたナカワ職業訓練校があります。ここではシニア海外協力隊として電気・電子機器分野での指導をしている嵯峨和夫さん(2022年度7次隊)が、これまで日本が長い間協力する中で提供してきた機材を引き続き大切に活用し、効果的な訓練を実施していくための指導員への人材育成を継続しており、今やナカワ地区におけるJICAの「顔」となる存在です。

ナカワ職業訓練校で教員に対して指導を行う嵯峨隊員

ナカワ職業訓練校で教員に対して指導を行う嵯峨隊員

農業開発に従事する青年海外協力隊の中村信駿さん(2022年度4次隊)は本イベントに参加した感想をこう語ります。「自身が活動する任地では農家の方々の生計向上のためイチゴを育てようと思っていたが、今回参加したボランティアが支援している農業プロジェクトの一環としてイチゴ栽培を支援していることを知ったので、任地での活動にぜひ生かしたい。JICA以外の他のボランティアと知り合うきっかけができてよかった。」

今回の国際ボランティア・デーを通じて、ボランティアがコミュニティを変える力、そして様々なボランティアがお互い団結・連携することで大きなインパクトを起こし世界を変える力に光を当てる機会となりました。今後もJICAウガンダ事務所では、ボランティアの派遣や様々な団体との連携を通じてウガンダでのコレクティブ・インパクトの創出及び相互理解の深化を進めていきます。

\SNSでシェア!/

  • X (Twitter)
  • linkedIn
一覧ページへ