見えた課題と今後の活動の展望(2023年ソロモン・パシフィックゲームズ)

2023.12.07

2023年11 月19日から12月2日までソロモン諸島で開催されていたパシフィックゲームズにおいて、バヌアツは3個の金メダルを含む19個のメダルを獲得した。JICAの3名の協力隊員も、それぞれバヌアツ卓球連盟、バヌアツ陸上競技協会、バヌアツ柔道連盟の代表として各競技チームの一員として同大会に参加させていただいた。

今回、隊員が指導した卓球、陸上、柔道の3競技においては、3個の金メダルを含む合計13個のメダルを獲得することができた。これは、各隊員による6か月間にわたる活動の非常に大きな成果である。ある隊員は上述の大会が始まるまでの約半年間、午前に4回、午後に3回の練習を毎週続けるなど、精力的な指導を続けてきた。

参加した隊員からは、「本大会を通じて配属先チームに帯同する中で、選手1人1人の可能性を感じることができた。同時に、各競技における基礎力の充実及び競技経験の蓄積の重要性を再確認し、競技人口の増加と特に若年選手の育成が不可欠であると感じた。」とのコメントがあった。

また、別の隊員は日本での自らの競技経験を踏まえ、競技を行う上で明確な目標を持つことの重要性を感じたという。競技を行う理由、言い換えれば、最終的に何を目指して競技に取り組むかを繰り返し自身に問い続けることがとても重要で、より明確な目標を持つことができれば、今後の競技結果にもより期待ができるものと思われる。

今、隊員の1人は、各選手がより明確な競技目標を持てるよう、年内に新しい競技大会を開催することを計画しており、残り1年半の任期の中で、出来るだけの多くの競技大会を開催したいと考えている。また、別の隊員は学校訪問を通じて、より多くの小・中学生に指導する競技を紹介することを計画している。このような各隊員の地道な普及活動によって、パシフィックゲームズのような権威のある国際大会での目覚ましい活躍が達成されることに加え、スポーツを通じた青少年の健全な育成、ひいてはバヌアツの発展につながっていくことはまさに協力隊事業が目指す相手国の人々への直接的な貢献に他ならない。

パシフィックゲームズでの好成績はより多くの人々にスポーツに興味を持ってもらえる絶好の機会となった。そんな追い風を受け、隊員たちはスポーツに挑戦したい人々をより一層強力にサポートして行くこととなる。隊員たちの今後の活動に乞うご期待。

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3名の隊員とバヌアツ選手(選手村にて)

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