マールブルグ病に関するザンビア国立大学獣医学部とザンビア国家公衆衛生研究所との共同研究

2023.11.06

ザンビアで実施しているSATREPSプロジェクト「アフリカにおけるウイルス性人獣共通感染症の疫学に関する研究」では、ザンビアに生息するエジプトルーセットオオコウモリからマールブルグウイルスを検出しています。マールブルグウイルスはヒトに対し重篤な熱性疾患を引き起こす病原体です。その重大性と最近アフリカでマールブルグ病が相次いで発生していることを考慮し、ザンビア大学獣医学部のカウンターパートを通じてこの結果を速やかにザンビア国家公衆衛生研究所に共有しました。2023年3月に隣国のタンザニアでマールブルグ病のアウトブレイクが発生した際には、このプロジェクトからの情報に基づきザンビア国家公衆衛生研究所から国民に注意喚起がなされました。

マールブルグウイルスはエボラウイルスと構造が近似しており、これらはいずれもフィロウイルス科に属します。いずれのウイルスも致死率22~90%という重篤な疾患をヒトに引き起こし、発熱、体の痛み、下痢・嘔吐等の消化器系の異常、倦怠感、時には出血といった症状が見られるのが特徴です。

今年4月からは、ザンビア国家公衆衛生研究所、ザンビア大学獣医学部、北海道大学、本プロジェクト共同でマールブルグウイルスの疫学調査を実施するため、準備を進めています。

2023年5月16日に実施した準備会議にて

2023年5月16日に実施した準備会議にて

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